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観光庁と厚労省、民泊ルールの検討開始、来夏にも報告書

▽次回からは関係者ヒアリング開始、今年度末に中間とりまとめ

 これらの説明を踏まえて事務局は、今後の検討において想定される論点などを例示し、民泊の必要性や位置づけ、旅館業法や旅行業法との関係、関係法令における設備基準や地域規制との関係、Airbnbなどに代表される仲介事業者の位置づけや役割などを列挙した。また、検討の際には旅館やホテルとの競争条件、地域ごとの宿泊需給の状況、自治体の体制、課税の適正化について留意すべきとした。また、同じ「民泊」であっても一戸建ての一般住宅と共同住宅、家主が居住しているか否かで考えられる課題が異なるとの見方を示し、構成員には配慮を求めた。

 議論における基本的な考え方としては、宿泊者の把握を含む管理機能の保持や、テロ活動や感染症などの防止による安全性の確保、宿泊提供者と地域住民や宿泊者とのトラブル防止への留意などを示した。また、空室を旅行者に仲介する行為自体は旅館業法の規制対象ではないが、ウェブサイトを通じて継続して有償で部屋を提供する業者は旅館業法上の許可を取得する必要があること、一方では急増する訪日外国人旅行者の宿泊需要や、地域活性化などの要請に応える必要があることも説明した。

 今後の議論に向けて構成員からは、事務局が提出した諸外国における規制の最新情報について、さらに詳細な情報の提供を求める声などが挙がった。全旅連会長の北原氏は、すでに各地で問題が発生している状況や、諸外国でも規制の強化が進んでいる現況を鑑み、「来春から始まる特区での実証実験の結果を見た上で議論を深めることが大事では」と慎重な議論を要望。一方で東京大学社会科学研究所教授の松村敏弘氏は「違法な民泊を放置しない、規制強化の観点からもスピード感が必要」と訴え、旅館業法や旅行業法の規制の厳しさについても検討する必要があるとの考えを示した。

 今後は12月14日に第2回、21日に第3回の会議を開催し、関係者からのヒアリングなどを実施。事務局はヒアリング対象については未定としたものの、Airbnbについては「当然、候補に挙がる」と述べた。第4回以降は、月1回から2回程度を目途に会合を開催。16年3月中には中間的な論点整理をおこない、同年の夏から秋にかけて報告書を取りまとめるという。

 なお、この日の会合で厚労省は、今年7月に実施した旅館業法の遵守に関する実態調査の結果についても報告した。同調査は昨年7月に同省健康局の生活衛生課長が発出した、同法の遵守の徹底を求める通知について、142の都道府県市区における対応状況を把握するために実施したもの。調査結果においては、13年度に把握された無許可営業事案は62件だったものの、14年度には倍以上の131件に上ったことなどが明らかになった。

▽訂正案内(編集部 2015年11月30日10時20分)
・訂正箇所:第2ページ最終段落1行目
誤:旅行業法

正:旅館業法

お詫びするとともに訂正いたします。

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