全旅連・北原体制が始動(3) 11項目の決議文を採択

 全国大会は3日、佐賀市文化会館で開かれ、全国の組合員ら約1千人が参加した。

 「次世代への橋渡し役」に

 北原新会長は「佐藤会長の任期8年の実績を汚さないよう一生懸命努力し、全旅連発展のために力を尽くしたい」「全旅連に関わって30年になるが諸先輩からいろいろなことを学ばせていただいたご恩を忘れることなく、次世代への橋渡し役を全うしたい」と改めて決意を述べた。

 さらに「旅館での雇用確保のためにも労働環境を改善し、若い世代が誇りを持って働こうとする職場づくりは全旅連という大きな組織に与えられた課題。難しい問題だが一歩ずつ着実に前進できるよう取り組みたい」「インバウンドが好調でフォローの風が吹いている一方、規制緩和によるビジネスモデルが宿泊業を脅かすアゲインストの風として吹いている。しかしこの風も新しいビジネスモデルの有効性と受け止め、我々の商売のプラス要因として取り込みたい」と在任中の活動の方向性を訴えた。

 退任のあいさつをした佐藤前会長に対しては、会場からねぎらいの拍手が送られた。

 大会では「東日本大震災被災地の復興加速を支援しよう」「防災拠点となる、災害に強い宿づくりの実現を目指そう」「現状に即した旅館業法の見直しを実現しよう」など11項目の決議文を採択。「旅館ホテル業の更なる発展を目指すため、同業同士が相集い団結の絆を強め、全国業界の総力を結集し、以って所期の目的を達成するため邁進することを宣言します」という大会宣言も行われ、採択された。

 青年部は桑田雅之部長ら数人の部員が登壇し「旅館甲子園」をアピール。旅館で働く魅力を社会に訴え、雇用確保に努めることを誓った。

 全旅連の新役員(敬称略)

会長代行=東北ブロック会長・佐藤勘三郎(宮城県組合理事長、伝承の宿佐勘)

副会長=北海道ブロック会長・西海正博(北海道組合理事長、大雪山白金観光ホテル)▽北関東信越ブロック会長・野澤幸司(新潟県組合理事長、ホテル小柳)▽首都圏ブロック会長・齋藤源久(東京都組合理事長、ニューショーヘイ)▽東海ブロック会長・瀧多賀男(岐阜県組合理事長、水明館)▽北陸ブロック会長・多田計介(石川県組合理事長、ゆけむりの宿美湾荘)▽近畿ブロック会長・岡本厚(大阪府組合理事長、不死王閣)▽中国ブロック会長・岩崎元孝(鳥取県組合理事長、依山楼岩崎)▽四国ブロック会長・大木正治(愛媛県組合理事長、ホテル葛城)▽九州・沖縄ブロック会長・井上善博(福岡県組合理事長、六峰舘) 専務理事=清澤正人(全旅連理事)
(15/06/19)


情報提供:トラベルニュース社