ジェットアジア、GSAにギャランツアー、定期便化めざす

  • 2013年12月20日

 タイのジェットアジアエアウェイズ(JF)は12月20日付けで、ギャランツアーを日本地区総代理店(GSA)に指名した。JFは11月3日、成田/バンコク間で座席数235席のボーイングB767型機による定期チャーターを開始。現在は訪日旅行のみ対応しているが、GSAの活用により日本発のアウトバウンド需要の取り込みをはかる。

 JF社長のジャコブ・サバ氏によると、JFはアジアを中心に設立以来約40万人の乗客を運んでおり、日本路線でもこれまでに約250本のチャーターを実施。2012年はエイチ・アイ・エス(HIS)とチャーターをおこなった。日本は同社にとって重要市場との位置づけで、成田/バンコク間チャーターを契機にさらに拡大したい考えだ。

 現行のチャーターは、11月はタイ発の需要のみで95%のロードファクターを達成したといい、12月も同様に90%強を維持できる見込み。好調さを受けて現在の週2便を2014年1月には週3便、4月以降には週4便へと増便していく計画で、サバ氏は「来年には定期便化したい」と意欲を語った。

 日本市場での販売に向けて、まずはブランディングを強化し、日本市場での認知向上をはかる方針。サバ氏は短期的に業績が思わしくない場合も、ブランディングのために路線は維持する考えを示した。業界向けには、インセンティブも用意しGSA経由で旅行会社に販売を呼びかけていく。いずれはBSP加盟も実現したいという。

(左から)JF社長のジャコブ・サバ氏、ギャランツアー代表取締役社長の岡田直樹氏 日本におけるGSAとして、海外航空券の仕入発券代行などを展開するギャランツアーを指名し、12月20日付で契約を締結。ギャランツアーでは、オンラインで旅行会社からの予約を受け付けるほか、コールセンターの設置も検討中だ。約2000社の既存顧客への営業を実施するとともに、新たに大手ホールセラーに対して商品造成もはたらきかけていく考え。グループ企業を活用した新規顧客の開拓もはかる。

 販売目標は2014年6月までに1便あたり50席で、14年末には毎便100席を販売する計画だ。販売促進のため、まずは1、2ヶ月かけて旅行会社向けの機内見学会や機内食試食会、研修旅行を実施。キックバックを拡大するキャンペーンもおこなう予定。また、要望の多い地方発のチャーターにも積極的に取り組むという。

 一方、消費者への直販について、サバ氏は定期便実現の際には旅行会社経由と直販の割合を5対5にしたい方針を示した。ターゲットは「コストにこだわりのある人々」とし、FacebookやTwitterなどのソーシャルメディアを活用したウェブプロモーションを実施していく。

 サバ氏は、JFの強みを「他社よりも平均で20%安い運賃」と説明。タイは日本国内に比べて人件費が安い点や、運航機材を株主からリースできるため、コスト削減が可能だという。JFはLCCではないが、FSCと比較すると料金も安く、機内食も無料である点をアピールした。

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