ハワイ、10月の日本人プラス推移、2ヶ月連続-ハネムーン好調

  • 2011年12月6日

 ハワイ州観光局(HTJ)によると、10月の日本人渡航者数は前年比0.6%増の10万3735人となり、2ヶ月連続でプラス推移となった。平均滞在日数は3.7%増の5.76日と増加。また、円高の追い風もあり、1日あたり消費金額は8.7%増の316.5米ドル、総消費金額は13.4%増の1億8920万米ドルとなった。

 また、1月から10月までの累計訪問者数は6.3%減の97万1715人だが、9月までの累計よりもマイナス幅は1.1ポイント縮小。HTJ代表の一倉隆氏は「震災後の難しい環境の中で、大分回復してきた」と手ごたえを語る。

 10月の日本人訪問客の中で、特に好調だったのはハネムーンマーケット。10.4%増の2万4205人となり、全市場におけるハネムーンのシェアを1.8%引き上げた。島別ではカウアイ島が47.9%増の2221人、マウイ島が6.9%増の4785人と隣島も増加したが、ハワイ島は前年のコナ線直行便撤退の反動で18.2%減の1万2773人となっている。ただし、日本路線の座席数は6.4%増の13万5752席と増加。来月以降は、コナ線の減少分がなくなる上、福岡線の就航も予定されており、さらに増加される見込みだ。


▽「2012年は130万人いける」一倉代表、成長への基盤構築を強調

 一倉氏はこれまでの8年間について、「当初、ハワイはステレオタイプなデスティネーションだと思った。そこで『6アイランド、6サプライズ』のコンセプトでイメージを再構築し、島をフィーチャーした展開をしてきた」と振り返り、「特にこの3、4年で特徴的な商品開発がされるようになった。旅行業界とさまざまに連動できる形ができた」と成果を語った。

 また、航空座席については、地方路線では2005年10月の日本航空(JL)の福岡線運休を最後に、大韓航空(KE)と協力して地方市場からの誘客に務めた。その結果、今後DLやハワイアン航空(HA)の就航など九州市場に直行便が戻ることについても「評価できる実績になったと思う」とする。

 福岡線については、DLが南九州や山口などのフィーダー市場も視野に入れていることから、「これまでハワイを旅行先として考えなかった市場が増えるポテンシャルもある」とし、来期のHTJを運営する「a.link LCC」(エーリンク)に「いい形でバトンタッチができる」と話す。

 一倉氏は「来年は何もなければ130万人はいける。ハワイ・ツーリズム・オーソリティー(HTA)とも2015年に向けて140万人から150万人という目標を話をしており、そこに向けたベースがあると思う」と述べ、エーリンクに対して「ぜひ、今あるものをうまくベースとし、継続してほしい」と、今後の期待を語った。