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トップインタビュー:AZアジア太平洋統括副社長のジャンルカ・テスタ氏

座席供給量の増加に意欲、ビジネス需要への取り組みも

 アリタリア-イタリア航空(AZ)アジア太平洋統括副社長に8月1日付で就任したジャンルカ・テスタ氏。日本市場の需要は震災の影響から早期に回復しており、現状は「非常に満足している」という。冬スケジュールでも昨年と同規模の座席供給量を維持し、2012年夏以降も増便を検討するほか、新しいプロダクトも導入する考えだ。日本での取り扱い拡大に意欲をみせるテスタ氏に、震災後からの市場の推移や今後の戦略などを聞いた。(聞き手:本誌編集長 松本裕一 構成:栗本奈央子)


-まずは、これまでの来歴についてお教え下さい

ジャンルカ・テスタ氏(以下、敬称略) これまでは10年間、イタリアのエアワン(AP)でプライシング&インターライン本部長やイタリア中南部地区営業部長、イタリア中部地区営業部長などを経験した。APとAZの経営統合後は、AZのイタリア・トップ・エージェント営業本部長として、企業戦略、市場への商業戦略、エールフランス航空(AF)/KLMオランダ航空(KL)とのジョイントベンチャーなどに関わった。日本には赴任して1ヶ月だが、アジア、日本で結果を出すためベストを尽くしていきたい。


-東日本大震災発生後の日本路線の現状についてどうお考えですか

テスタ 震災発生直後数週間はフライトのキャンセルもあり、震災などの影響による需要減もあったが、市場の回復はとても早い。現状には非常に満足している。たとえば、7月は提供座席数を6%増やしたが、乗客数も6%の伸びを示した。震災がなければ最低でも2ケタ増を達成していたのではないか。今後数ヶ月でまた2ケタの伸び率を取り戻せるのではないかと感じている。

 ロードファクターも昨年と比べるとやや減少したが、かなりよい状況だ。AZでは2010年夏から座席供給量を増やし、成田線、関空線ともにバランスよく便を飛ばしているが、両路線ともよいロードファクターで、満足している。