itt TOKYO2024
itt TOKYO2024

アクセスランキング、1位はAZ増便、「好調」な記事多く

  • 2011年6月10日

[総評] 今週は、アリタリア-イタリア航空(AZ)の日本路線における戦略の記事が1位となりました。AZは成田/ローマ線を、現行と比較して7月と8月に1便、9月にもう1便増やす計画です。東日本大震災後の需要動向が心配される中で、このようなニュースにはとても勇気づけられます。夏の海外旅行市場を見通せる段階ではありませんが、是非とも増便分の座席までしっかりと埋まるような状況になって欲しいものです。

 座席が足りないという意味では先日、ソウルへの航空券を予約しようとしたところほとんど座席がなく、Bクラスの10万円であれば、と案内され断念しました。直前かつ週末だったこともありますが、東京とソウルのそれぞれ2空港の間に飛ぶ多数の飛行機がほぼ埋まっている状況に少なからず驚かされました。もしかすると、今週7位の記事のように何かしらのイベントがあったのかもしれませんが、こちらも良い意味で予想が外れた出来事でした。

 4位の記事でも、日本航空(JL)が夏休み期間に中部/ホノルル線の機材を大型化していますし、5位の記事では日本旅行が設定している夏のチャーターの販売が好調に推移しています。さらに、ランキングには入っていませんが、仙台空港の国際線運航再開にあわせて同空港発着の海外旅行商品の販売も始まっており(リンク)、3月、4月頃と比較すると、明るい話題の割合がかなり増えてきているように感じます。

 一方、最大の懸念材料は燃油サーチャージでしょう。長距離線では往復5万円にもなりますから、先週も触れた「value for money(値段に見合った価値)」の観点からしても、その他の余暇活動と比較した際の海外旅行の優先度は相当下がってしまいます。自分の立場で考えても、現地での体験が変わらないのであれば5万円も支払う必要のない時期を選びたくなります。加えて、同じ航空会社であるにも関わらず、日本での燃油サーチャージ額が現地よりも高いケースがあることには、不信感を抱かざるを得ません。

 その意味では、こちらもランク外になりましたが、ジェットスター航空(JQ)が7月から9月分の燃油サーチャージを据え置いたこと(リンク)は、旅行会社としても大いに歓迎すべきでしょう。結果としてJQ便の運航実績が市場全体の平均よりも高くなれば、同じような燃油サーチャージ額を横並びで設定している他の航空会社が追随する可能性もあるでしょうし、JQの心意気が市場に通じて欲しいと強く願っています。(松本)


▽日刊トラベルビジョン、記事アクセスランキング
(2011年6月第2週:6月6日2時~6月10日18時)
第1位
アリタリア、成田/ローマ増便へ-「日本市場のポテンシャルを確信」(11/06/08)

第2位
「ツアーバス回数券」は法律違反、観光庁が是正求める(11/06/09)

第3位
マレーシア航空、ワンワールド加盟が決定、12年末には運航開始(11/06/08)

第4位
日本航空、中部/ホノルル線好調で機材大型化-夏休み期間限定で(11/06/09)

第5位
日本旅行、夏の欧州チャーター7月ほぼ完売-8月以降、手控えの反動に期待(11/06/07)

第6位
JTB、10年度サービス最優秀旅館とホテル発表-4200施設から4軒を表彰(11/06/09)

第7位
エアプサン、関西/釜山間チャーター完売-韓国歌手「JYJ」ツアー設定で(11/06/10)

第8位
全日空、運航見通しをTwitterで配信、新サービスを開始(11/06/07)

第9位
中国東方航空、日本航空とのマイレージ提携で日中線がマイル加算対象に(11/06/09)

第10位
旅工房、12年度新卒採用決定、55名の内定者選出-コンシェルジュ機能強化へ(11/06/06)