アクセスランキング、1位は「自粛の自粛」−旅行の力を伝えよう
今週のアクセスランキングは、観光庁が4月12日に各都道府県知事や関係団体に対して積極的に観光を推進するよう文書で要請した記事が1位になりました。記事のタイトルでも使用したとおり、いわば「自粛の自粛」を求めるもので、観光が復興につながると明記しています。4月2日の当欄(リンク)でも書いたことですが、ここにきて文化庁や日本観光振興協会なども同様の趣旨のメッセージを出し始めており、自粛ムードの払拭と旅行需要の回復につながればと願っております。
需要といえば、今週カナダ観光局(CTC)とオーストラリアのクイーンズランド州政府観光局の方々にお会いしたのですが、どちらのデスティネーションでもGW以降の予約が戻りつつあるとのお話しをお伺いしました。ランキングには入りませんでしたが、金曜日掲載の3月の出入国者数(リンク)では、訪日旅行者が半減したのに対して日本人出国者数は2割減に留まっており、ある程度の底堅さを感じさせます。
海外の観光局やサプライヤーの方々とお話しすると、日本市場について「resilient」という単語がよく出てきます。ジーニアス英和辞典によると「弾力のある」「(不運・病気などから)立ち直りの早い」といった意味です。リーマンショックなどの際も「日本市場は確かにダメージを受けたが、resilientだからすぐに戻ってくると信じている」といった言葉をかけてくれ、その度にありがたく感じていましたが、今回は観光による復興をめざすためにも、resilientでなければ、そうならなければならない、と強く思います。
観光による復興を進める上で、旅行会社は観光がいかに復興につながるか、旅がいかにお客様と社会にとって有意義かをお伝えする役割を担います。義援金ツアーや東北方面の旅行を作り、販売することも一つの方法でしょう。海外旅行については、お金が外に逃げていくような印象を与えがちなため、国内旅行よりも説得材料が乏しいように見えるかもしれませんが、先週の当欄(リンク)でお伝えしたように、「心のリハビリ」の効果は絶大でした。旅行業界誌の編集長としてだけでなく、個人として自信を持って強くおすすめしたいところです。
なお、本日は福島県の「原発から一番近い」という旅行会社の方からの投稿を掲載しています。綴っていただいた内容は、「自粛の自粛」「resilient」「心のリハビリ」といった言葉が何の役にも立たないであろう、あまりに重く苦しい現実です。福島のこの現実と観光による復興をどう結びつけるのか、具体策をイメージすることすら現段階では困難で、述べる言葉を見出し得ません。ただ、投稿くださった方は「自粛しないでほしい。旅行に行ってもらいたい」と話してくださいました。お客様を1人でも多く、国内外にお送りすることが唯一の方法なのかもしれません。(松本)
▽日刊トラベルビジョン、記事アクセスランキング
(2011年4月第3週:4月11日2時〜4月15日18時)
第1位
◆観光で日本を元気に、観光庁が「自粛の自粛」要請−復興支援の意義強調(11/04/13)
第2位
◆スカイマーク、片道「980円」、成田就航で−「国内LCCの最終型」めざす(11/04/13)
第3位
◆日本航空、11年度チャーターは250本規模、「日本らしさ」打ち出す工夫も(11/04/11)
第4位
◆仙台空港、4月13日から国内線運航再開−日本航空と全日空、臨時便設定(11/04/11)
第5位
◆オリエンタルランド、東京ディズニーランドと2ホテルを15日に再開(11/04/13)
◆旅行会社各社、東京ディズニーランドで特別プラン設定−GW需要に期待も(11/04/15)
第6位
◆ジャルパック、米法人をエス・ティー・ワールドに売却−更生計画の一環で(11/04/13)
第7位
◆第3種エー・オートラベルが営業停止、国内格安航空券手配がメイン(11/04/13)
第8位
◆インタビュー:JTB西日本海外旅行部部長の佐々野真一氏(11/04/12)
第9位
◆ユナイテッド、4月と5月の日本線の供給量削減−路線は堅持、羽田線で要望も(11/04/11)
第10位
◆エス・ティー・ワールド、オペレーションセンター開設−手配業務を集約(11/04/11)
需要といえば、今週カナダ観光局(CTC)とオーストラリアのクイーンズランド州政府観光局の方々にお会いしたのですが、どちらのデスティネーションでもGW以降の予約が戻りつつあるとのお話しをお伺いしました。ランキングには入りませんでしたが、金曜日掲載の3月の出入国者数(リンク)では、訪日旅行者が半減したのに対して日本人出国者数は2割減に留まっており、ある程度の底堅さを感じさせます。
海外の観光局やサプライヤーの方々とお話しすると、日本市場について「resilient」という単語がよく出てきます。ジーニアス英和辞典によると「弾力のある」「(不運・病気などから)立ち直りの早い」といった意味です。リーマンショックなどの際も「日本市場は確かにダメージを受けたが、resilientだからすぐに戻ってくると信じている」といった言葉をかけてくれ、その度にありがたく感じていましたが、今回は観光による復興をめざすためにも、resilientでなければ、そうならなければならない、と強く思います。
観光による復興を進める上で、旅行会社は観光がいかに復興につながるか、旅がいかにお客様と社会にとって有意義かをお伝えする役割を担います。義援金ツアーや東北方面の旅行を作り、販売することも一つの方法でしょう。海外旅行については、お金が外に逃げていくような印象を与えがちなため、国内旅行よりも説得材料が乏しいように見えるかもしれませんが、先週の当欄(リンク)でお伝えしたように、「心のリハビリ」の効果は絶大でした。旅行業界誌の編集長としてだけでなく、個人として自信を持って強くおすすめしたいところです。
なお、本日は福島県の「原発から一番近い」という旅行会社の方からの投稿を掲載しています。綴っていただいた内容は、「自粛の自粛」「resilient」「心のリハビリ」といった言葉が何の役にも立たないであろう、あまりに重く苦しい現実です。福島のこの現実と観光による復興をどう結びつけるのか、具体策をイメージすることすら現段階では困難で、述べる言葉を見出し得ません。ただ、投稿くださった方は「自粛しないでほしい。旅行に行ってもらいたい」と話してくださいました。お客様を1人でも多く、国内外にお送りすることが唯一の方法なのかもしれません。(松本)
▽日刊トラベルビジョン、記事アクセスランキング
(2011年4月第3週:4月11日2時〜4月15日18時)
第1位
◆観光で日本を元気に、観光庁が「自粛の自粛」要請−復興支援の意義強調(11/04/13)
第2位
◆スカイマーク、片道「980円」、成田就航で−「国内LCCの最終型」めざす(11/04/13)
第3位
◆日本航空、11年度チャーターは250本規模、「日本らしさ」打ち出す工夫も(11/04/11)
第4位
◆仙台空港、4月13日から国内線運航再開−日本航空と全日空、臨時便設定(11/04/11)
第5位
◆オリエンタルランド、東京ディズニーランドと2ホテルを15日に再開(11/04/13)
◆旅行会社各社、東京ディズニーランドで特別プラン設定−GW需要に期待も(11/04/15)
第6位
◆ジャルパック、米法人をエス・ティー・ワールドに売却−更生計画の一環で(11/04/13)
第7位
◆第3種エー・オートラベルが営業停止、国内格安航空券手配がメイン(11/04/13)
第8位
◆インタビュー:JTB西日本海外旅行部部長の佐々野真一氏(11/04/12)
第9位
◆ユナイテッド、4月と5月の日本線の供給量削減−路線は堅持、羽田線で要望も(11/04/11)
第10位
◆エス・ティー・ワールド、オペレーションセンター開設−手配業務を集約(11/04/11)