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茨城空港、11日で開港1年−2年目は利用実績向上で新規就航・増便促進へ

  • 2011年3月10日
 茨城空港は3月11日に開港1周年を迎える。同空港は、当初はアシアナ航空(OZ)のソウル線のみであったが、4月にスカイマーク(BC)の神戸線、7月に春秋航空(9C)の上海線が就航。茨城県企画部空港対策監の斎田陽介氏は、こうした路線の増加について「一定の成果」と評価する。特に9Cでは片道4000円運賃が話題を呼び、多数のメディアに取り上げられたことで「茨城空港がLCCに対応した空港であるという認知を高めることができた」という。

 また、空港ビル入居テナントによる空港来場者予測は、当初年間約30万人であったのに対し、2010年2月時点で約86万人に到達。週末などに空港でさまざまなイベントを実施した効果もあり、斎田氏は「地域の賑わいづくりの拠点として成果を出せた」と喜びをみせた。

 2年目の方針について斎田氏は、路線誘致に向けて「(既存路線の)利用実績を上げることで、茨城空港に航空需要があることを見せていきたい」考えを示した。開港から2011年1月までの各路線の平均ロードファクターをみると、9Cの上海線が約85%と好調に推移しているほか、BCの札幌線も好調だという。一方、OZのソウル線は約68%と苦戦しており、空港側もテコ入れしたい考え。

 なお、9Cは3月27日から週3便から週5便へ増便。依然として定期チャーター便の扱いだが、斎田氏は、着実に増便を実現することで定期便化に繋げたい考えを示した。9Cに対しては着陸料の2分の1相当を県の補助金で支払うなどの就航支援策も実施する方針で、2011年度の予算案にも組み込んでいるという。国内線ではBCに対して、現在の1路線1日1便の運航から、1日あたりの便数の増加を働きかけていく。また、新規路線の開設もめざすという。特に、高い需要が見込める札幌、大阪(関西)、福岡、沖縄の4路線を中心に新規路線の誘致をはかる考えだ。


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※訂正案内(2011年3月10日 20時07分)
訂正箇所:2パラグラフ第1文
誤:また、空港利用者数は、当初の需要予測が年間約30万人・・・

正:また、空港ビル入居テナントによる空港来場者予測は、当初年間約30万人・・・