今月の神社(第5弾):縁結びの神様、川越氷川神社−良縁祈願祭体験

  • 2010年11月27日


 秋が深まり日に日に寒さが増してくると、なんとなく人恋しくなる――。エキサイトの結婚・恋愛に関するアンケート「恋愛投票箱」によると、恋愛気分がもっとも高まる季節は、男女とも秋が第1位。投票者のコメントを見ると、クリスマスやバレンタインなど冬のイベントを見越しての意見が多いようです。そこで、今回は関東圏にある有名な縁結びの神様、川越氷川神社を紹介します。この神社では月に2回、良いご縁を求める参拝者のために「良縁祈願祭」を実施しており、各種メディアだけでなく、ツアーの目玉として旅行商品に組み込まれたこともあるほど有名です。今回は記者も良縁祈願祭を体験してきました。
                                    
                                     
オススメスポット:氷川神社(通称:川越氷川神社)
御祭神:素盞鳴尊(スサノオノミコト)、奇稲田姫命(クシイナダヒメノミコト)、
脚摩乳命(アシナヅチノミコト)、手摩乳命(テナヅチノミコト)
大己貴命(オオナムチノミコト)
御利益:縁結び、家内安全、家庭円満など



川越の総鎮守、古くから知られる縁結びの神様に良縁を祈願

 川越駅からバスで10分程度の川越氷川神社は、古墳時代から続く由緒正しい神社で、川越全体を守護する「総鎮守」です。ここには、結婚と家庭円満の姿を現した2組の夫婦神と、縁結びで名高い出雲大社の御祭神でもある大己貴命の5柱の神様が祀られていることから、古くから縁結びで有名です。

 川越氷川神社では月に2回、縁起が良いとされる末広がりの8の日と第4土曜日の午前8時8分から「良縁祈願祭」を実施しています。良縁を祈願される方が多いことから、参拝者の方々のために4、5年前から始めており、1回の参加者は80名。人数が多いときは数回に分けて実施するほど人気で、北海道から沖縄まで、全国各地から参加者が訪れています。参加者は1月に200名程度ですが、今年の8月8日にはなんと1日で541人が集まり、最高記録となったそうです。

 10月の第4土曜日に、記者自身も祈願祭を体験しました。開始30分前に神社に到着したのですが、境内は既に参加者であふれており、神社にお礼としてお納めする初穂料と引き換えに番号札を頂いた頃には、すでに80人以上が並んでいました。ちなみに、初穂料の金額はとくに決まっていませんが、2951円(ふくこい)や4150円(よいごえん)など、縁起を担ぐ人が多いようです。

 時間になると番号ごとに呼ばれ、呼ばれた順に拝殿に入り着席して待ちます。参加者の9割強は女性で、20代から30代がメインですが、男女ペアでの参加もありました。皆真剣な表情で座り、待つこと数分。神職の方が入場し、太鼓の音と共にいよいよスタートです。まずはお祓いを受け、その後神に祝詞がささげられるのを聞き、巫女さんが振る五十鈴と呼ばれる鈴の音を聞いて御神徳をいただきます。神職の方の2礼2拍手1礼にあわせ、参加者一同真剣に手を合わせ、良縁をお祈りしました。終わりに神職の方からのお話があり、20分程度で祈願祭は終了です。普段拝殿前で鈴を鳴らしお祈りするのとは異なり、厳粛な雰囲気で、普段よりしっかりと願い事をお祈りすることができました。


拝殿で良縁を祈願、参加者には御神札やお守りの授与も

 祈願祭の参加者は、御神札(おふだ)や縁結びのお守り、絵馬などをいただくことができます。御神札を家でお祀りできるよう、神棚もいただけるのはうれしいところ。また、「境内の小石を持ち帰って大切にすると良縁に恵まれる」という言い伝えに基づいた、「縁結び玉」もいただけます。

 これは、境内の白い小石を神社の巫女さんが1つ1つ丁寧に麻布で包み、神職の方がお祓いをしたもの。良縁祈願祭参加者以外にも、毎朝8時から1日20体を希望者に配っています。土日は特に人気で、30分前に既に20人集まってしまうこともあるそうです。

 そのほか、社務所には恋愛にちなんださまざまなお守りが用意されています。一つ一つがとても可愛らしく、雑貨のような感覚でついつい手に取ってしまいます。友人のために買い求める方も多いようで、私も御土産に2、3個購入しました。授与の際は、神様のご神徳をいただけるよう、巫女さんが鈴を鳴らしてくださいます。お守りの授与ひとつとっても、お参りに来た人への心遣いが感じられました。




旅行商品にも協力−恋愛に効果があるパワースポットとして注目

 川越氷川神社は、JTB首都圏が発売している体験型旅行商品「埼玉体験旅くらぶ」で「独身女性限定良縁祈願川越小町の縁結びツアー」として取り上げられたことがあります。

 このツアーは、川越氷川神社で恋愛祈願祭を体験し、他の神社や川越市内を観光するもの。JTBによると、埼玉県の魅力を広く知らせるための県の委託事業の一環として、女性をターゲットに造成したもので、昨年末からモニターツアーと合わせて2本催行しました。埼玉を中心に首都圏から、20代から30代の女性26名が参加したそうです。

 全国各地から女性を中心に多くの人々が恋愛祈願に訪れる川越氷川神社。ご自身で恋愛祈願をされるのはもちろん、スピリチュアルブームやパワースポットブームの昨今、観光素材のひとつとして、こうした神社に注目してみてはいかがでしょうか。





▽これまでの神社特集
今月の神社(第4弾):今月の神社(第4弾):航空お守りといえば−羽田神社(2010/10/30)
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