全日空（NH)は、ANAセールス、ANAセールス北海道、ANAセールス九州、ANAセールス沖縄の4社の合併を決定した。2010年度から2011年度にかけてのグループ全体の経営戦略にそって、機動力や実行力の向上と、機能集約と効率化の一環として実施する。ANAセールスが3社を吸収合併し、10月1日をめどに統合する予定だ。

　ANAセールス経営企画部によると、合併で総務や経営、経理部門などの統合で効率化をはかるほか、販売機能を整理し、商品造成・仕入れ機能を東京に一元化するという。「ハローツアー」などの海外旅行商品の造成・仕入れ機能は昨年東京に集約したが、今回の合併で「スカイホリデー」などの国内旅行商品の造成・仕入れ機能も東京に統合する。東京で造成しているウェブ専用商品との関係を強化し、連携して商品造成を実施していくという。

　販売機能については支店の統廃合を実施しており、6月に北海道の室蘭支店を閉鎖し、9月に苫小牧支店を閉鎖する予定。また、予約センターの再編も実施する。札幌、東京、大阪、福岡、沖縄で取り扱っていた国内商品の予約は、4月に沖縄を停止し、今秋をめどに札幌、大阪、福岡に集約する計画だ。海外商品の予約は現在拠点としている東京と沖縄で引き続き扱っていく。

　合併後の取扱高は2010年3月決算時での試算で2488億1700万円になる見込み。従業員は2年で約400名削減し、現在4社計で1700名の従業員数を2011年には1300名にする計画だという。