航空券共同仕入にKNT参画−日旅、トップツアーと3社で新会社設立へ

  • 2010年7月5日
 日本旅行、トップツアーなどが進めていた公示運賃国際航空券の共同仕入事業に、近畿日本ツーリスト(KNT)が参画する。当初は4社で検討していたが、日旅、トップツアー、KNTの3社が、このほど発券業務と仕入業務を統合し、7月末に共同出資による新会社を設立することで合意した。発券業務を一元化することで業務コストの削減や効率化につなげ、発券ボリュームを高めることで仕入れ力の強化をはかる。3社の2008年度公示運賃取扱実績は約800億円だったが、2009年度は景気低迷や新型インフルエンザの影響で前年と比べて3割程度落ち込んでいた。新会社設立により、2011年度は08年度と同規模の800億円の取扱実績をめざす。

 一部報道では、包括旅行運賃の共同仕入れについても導入する方針とされたが、3社ともに可能性は否定しないものの「難しい」との見解で、当面は公示運賃国際航空券のみを取り扱う方針。新会社名は、「ビジネストラベルネットワーク」で資本金は7500万円。出資比率は、日本旅行が46%、トップツアーが36%、KNTが18%。スタッフは約30名。9月には10月出発分の公示運賃国際航空券の発券業務を開始し、本格的に稼動する予定だ。

 なお、同事業はもともと日本旅行、トップツアー、エヌオーイー(NOE)、エフネスの4社で共同仕入れ事業の協議を進めていた。KNTは、4月16日の事業発表を受けて参画の意思表示を示し今回の合意に至った。一方、当初参画していたNOEとエフネスは条件面などを考慮し、新会社設立時の資本参加は見送るが、今後も参画について検討していくという。


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