クラツー、「悲願」の銀座出店で富裕層強化−企画充実で取り込みへ

  • 2010年5月11日
 クラブツーリズムは5月10日、富裕層向け新ブランド「ロイヤルステージ」の旗艦店として15日に開設する「ロイヤルステージ銀座サロン」の内覧会を実施した。同社取締役営業本部長の小山佳延氏は、2005年に丸の内倶楽部を新宿に移転した際に離れてしまった顧客がいたことに触れ、丸の内・銀座エリアへの再出店が「悲願」であったと強調。サロン開設後は、既存顧客との関係強化とともに新規の顧客層を開拓を積極化するねらいを語った。

 クラツーの富裕層顧客は、海外が1万5000人、国内が3万人。サロンでは、海外と国内の旅行を一ヶ所で取り扱うことも強みとして打ち出し、海外で年間1万人、国内で2万人から3万人の来店者をめざす。また、海外と国内の顧客の共有化も進める。新規顧客の開拓では、既存顧客からのクチコミのほか、富裕層向け以外のブランドの顧客からの“内部昇格”も見込む。また、銀座の立地を活用し、周辺で富裕層向けビジネスを展開する企業への営業も展開する。

 サロン内では、旅行説明会や誕生日会などのイベントの開催を強化するほか、コンサルティング機能にも注力。「お客様の要望をうかがった上で適切な提案をして成約に結びつける」方針だ。また、「ホテルや航空機を良くすれば売れる時代ではなく、いかに良い企画を作るかが成功のポイント」との考えから、顧客目線で旅行商品の質の向上も進める。

 なお、小山氏によると、銀座サロンの業績が好調な場合には、大阪や名古屋でも展開したい考えだ。


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