DS模擬問題:トルコ編 “綿の城”パムッカレ上方に広がる古代遺跡
A ヒッタイト王国
B セルジュク王国
C ペルガモン王国
D ウラルトゥ王国
――正解は下記へ
ココに注目!
▽これぞ大自然の驚異!“綿の城”パムッカレ
トルコ観光の目玉のひとつは、ほかでは見ることのできない大自然の景観にある。なかでも有名なのが、デニズリから19キロメートルの場所に位置するパムッカレだ。丘陵地の斜面に連なる真っ白なプール は、地面から湧き出た35度の温泉水が100メートルの高さから山肌を流れ落ちて作り出したもの。石灰成分を含む温泉水が、数千年もの間に真っ白な鍾乳石を形成し、幻想的な石灰棚の景観を生み出したのである。ちなみに、パムッカレとは、トルコ語で「綿の城」の意味。白く輝くその光景は、まさに綿でできた城のごとくである。
▽石柱の沈む歴史ある温泉プール

こうした景観保護の結果、温泉も回復しつつある。ここで湧く温泉は、心臓病、循環器疾患、消化器疾患、高血圧、神経疾患、リウマチ、目や皮膚の病気、疲労、栄養障害などに効用があるとされるが、現在、温泉が体験できるのは、唯一石灰棚の上方に広がる古代遺跡「ヒエラポリス」内の「パムッカレ・モーテル」のプールだけだ。大理石の柱が沈むユニークかつ歴史のある温泉プールで、ホテル自体は廃業しているがプールのみ営業しており、水着で入ることができる。
▽神託の町でもあったヒエラポリス
一帯の見どころは自然の景観だけではない。それが、1988年にパムッカレとともに世界遺産に登録された「ヒエラポリス」である。紀元前190年、ペルガモン王国の王であったユーメネスII世によって造られたこの町は、ヘレニズム時代からローマ時代、ビザンティン時代にかけ、長らく温泉保養地として、また信仰の中心として繁栄した。ローマ時代には度重なる地震で大きな被害を受けるが、ローマ皇帝の保護によって復興を果たしたといわれる。城壁の内側を中心に、劇場、神殿、門、浴場、住居跡などの遺跡が広範囲に点在するため、じっくり回れば半日はかかる。

神殿からバシリカに向かい、列柱の並ぶ通りを抜けてビザンティン時代の門とドミティアヌス帝の門(北門)をくぐると、その先に、共同墓地跡「ネクロポリス」がある。2キロメートルにもおよぶこの墓地は、アナトリア全土で最も保存状態の良い墓地のひとつで、ヘレニズム時代からビザンティン時代まで多種多様な墓が見られる。このほか、浴場跡を修復した考古学博物館も見どころのひとつだ。

正解:C