ジャルパック大西社長、「まずまずのスタート」−質と新しさで目標達成へ

  • 2010年2月8日
 ジャルパック代表取締役社長の大西誠氏は2月5日、本紙インタビューに対して、1月20日に販売を開始した新ブランド「JALパック」について、「まずまずのスタートを切れている」と語った。日本航空(JL)の会社更生法の適用申請と発売のタイミングが重なったものの、「本当にご迷惑をおかけしたが、JLの新しい体制でのオペレーションはおかげさまでスムーズにできている」ことから、「それがお客様にも安心感として伝わったのではないか」との分析だ。

 ブランド刷新は、昨年6月に検討を開始。昨年4月の着任後、商品や組織などジャルパックの見直しを進める上で、ブランドとして消費者がJLとジャルパックを結び付けてとらえ、ジャルパックの認知度は高く、アイルやアヴァはそれに及ばない傾向があったという。また、社員のジャルパックブランドへの愛着も高かったため、刷新を決めた。「ジャルパック」、あるいは「JALPAK」としなかった理由は、インターネットの検索キーワードなどから、消費者の認知度が最も高いと判断したためだ。

 2010年度上期の取扱人数目標は前年比8%増の18万3600人。この目標達成に向けては、首都圏空港の拡張や「個人的に大きな要素だと考えている」という上海万博をチャンスとして有効に活用する方針。また、商品の内容は「いい旅、新しい旅」のタグラインに沿って、「品質」と「新しさ」に注力する。品質については、「旅行代金の低下は一定のレベルまできてしまっており、お客様もそのなかで品質を求めたいという声が強くなっている」と分析。その上で、「我々も昔から品質が一番重要なポイントだと思っている」とし、「その声に応える体制をさらに充実させて、我々の商品を選んでいただけるようお客様にアピールしたい」と強調した。

 また、新しさについては、「ジャルパックは40年前に旅行開発株式会社という名前でスタートした。創業時の精神に立ち返って新しいものをつねに追及していく」考え。例えば、上期商品ではブータンなどの新しいデスティネーションを取り上げている。

 なお、インタビューの詳細は後日掲載する予定だ。