JL再建、ワンワールド各社が追加提案−AAなど4社で総額20億ドル相当

  • 2010年1月13日
 アメリカン航空(AA)は、ワンワールドのパートナーであるブリティッシュ・エアウェイズ(BA)、キャセイパシフィック航空(CX)、カンタス航空(QF)とともに、再建を進める日本航空(JL)に対して今後3年間で20億米ドル(約1800億円)以上の収益をもたらす提案をまとめた。また、JLや日本政府から要求された場合に用意する投資額も、当初の11億米ドル(約1000億円)から最大14億米ドル(約1280億円)に積み増した。AA親会社のAMRコーポレーションで財務・企画担当執行副社長兼最高財務責任者(CFO)を務めるトーマス・W・ホートン氏は、1月12日の記者会見で「JLは今こそ収益源の安定性に重点をおくべき」と話し、ワンワールドグループが協力して提携することでもたらす効果が高いことを強調した。

 事業提携効果の20億米ドルの内訳は、JLがワンワールドを通じて獲得している現在の収益が継続することで15億米ドル、AAとの独占禁止法適用除外(ATI)の承認を得ることで3億米ドル、BAとJLとの共同事業による2億米ドル。当初、11億米ドル以上を支援する姿勢を示していたが、3年間で約2倍となる収益を生み出す内容に改め提携のメリットを訴えた。また、自社グループに格安航空会社(LCC)であるジェットスター航空(JQ)を抱えるQFは、2つのブランドを利用したLCCの事業戦略のノウハウを提供することを提案した。

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