CCCの旅行サイト「Tトラベル」が本格始動−テーマ性追求と一般客獲得を両立

  • 2009年9月29日
 TSUTAYAやTポイントなどを展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブの子会社であるCCCは10月1日、旅行総合サイト「Tトラベル」を本格的に稼動する。Tトラベルは今年6月1日にパッケージツアーを紹介するサイトとして運営を開始したが、パッケージツアーや海外航空券、海外ホテル、現地ツアーの検索・予約・決済サービスを導入。ターゲットを絞って映画や音楽などテーマ性を追求した自社商品だけでなく、他社からパッケージツアーや航空券、ホテルなど素材の提供を受けて取り扱うことで、テーマ性を求めない一般的な客層の取り込みもはかる。

 Tカードを持つ「T会員」は8月末の時点で前年比42.7%増の3319万人に達し、日本の総人口の4分の1以上を占めている。また、Tポイントアライアンス企業も近畿日本ツーリスト(KNT)を含めて54社、2万8776店舗を数え、月間利用件数は1億件を超える。Tトラベルは、こうした会員基盤に対して「新しい旅行のライフスタイル」を提案するサイトとして位置づけで、自社商品はテーマ性の高いものを展開する。すでに6月の開設以降、占星術家の鏡リュウジさんとロンドンを訪問するツアーなどを販売。このツアーでは、市内観光はほとんどフリープランで希望者は鏡さんと市内を散策でき、例えば大英博物館では占星術に関連する展示のみを見学し、市内のショッピングも占星術関連の書籍やグッズを販売する店舗をめぐったという。こうした内容ながら20名が参加しており、今後もユニークなツアーを積極的に企画していく。

 一方、一般向けには、他社商品を販売。KNTのほか、日本旅行とジャルパックが各社サイト上で販売する商品をTトラベル上でも取り扱う。KNTは10月中の掲載開始を予定しているものの、すでに「(出発日別など)数え方にもよるが、30万から50万件の商品を取り扱っている」(CCC会員サービス事業T-travel戦略ビジネスユニットリーダーの須藤伸一氏)という。また、航空券やホテル、現地ツアーなどは、現在は個別に販売しているが、将来的にはダイナミックパッケージ化することも視野に入れている。商品の仕入れは、現在はエアプラス、ワールドストリーム、アーク・スリー・インターナショナルなど旅行各社から実施しており、今後も仕入先を拡大していく方針だ。


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