日本航空、国際線の運休・減便10路線・週57便−通年供給11.2%減へ

  • 2009年8月7日
 日本航空(JL)は09年度下期の路線便数計画を変更し、国際線では10月25日から、2路線の運休と8路線の減便、14路線での機材縮小を実施する。運休するのは中部発着のパリ線と仁川線の週7便。仁川については成田線と関西線がそれぞれ週7便減便となるほか、成田線のJL951/JL954便と関西線のJL963/JL964便が機材縮小の対象となっており、供給量が大幅に減少することがうかがえる。また、広州線も成田線が週7便、関西線が週4便、中部線が週3便をそれぞれ減便。このほか関西/上海線が週7便、羽田/香港線が週4便、成田/デリー線が週4便を減便するなど、主にビジネス需要の強い路線の減便が目立つ。今回の計画変更により、座席供給量(ASK)は通年で、前年比11.2%減少することになる。

 JL広報部は今回の計画変更について、収益性を見直しの基準としたと説明。運休・減便については機材繰りの事情もあるとしながら、ほとんどが不採算路線であったとし、今回の見直しにより、国際線では15億円の改善が見込めるという。

 一方、増便では10月25日に開設する羽田/北京線のほか、11月1日からは成田/中部線と成田/福岡線をそれぞれ週7便増加し、成田発着の国際線への接続利便を高める。また、プレミアム戦略として成田/シカゴ線、ロサンゼルス線にボーイングB777-300ER型機を導入し、JALスイートやJALシェルフラットネオ、エコノミークラスにプレミアムエコノミーを入れた。さらに成田/ミラノ線、ローマ線にはシェルフラットシートを導入し、欧米・米本土へのシェルフラットシート導入を完了する。国際線の路線便数計画の変更は下記の通り。

 なお、国内線は運休なし。羽田/沖縄線、福岡/仙台線など6路線の計1日6便の減便と札幌/仙台線の機材変更、伊丹/福岡の1日1便の増便により、ASKは3.4%減、9億円の改善効果を見込む。


▽国際線の運休、増減便、機材変更