エミレーツ航空、中部/ドバイ線を3月29日から運休−レジャー市場に影響

  • 2009年1月15日
 エミレーツ航空(EK)は2月1日から中部/ドバイ線を週4便に減便、3月29日から運休する。運休の要因は、世界的な経済情勢悪化の影響やドバイから中部への需要の伸び悩みなどで、中部/ドバイ線における今後の成長性を見込めないと判断したという。コールセンターでは旅行会社からの問い合わせなどに対応を始めている。

 旅行会社では、EKの決定により販売中の商品や4月以降の商品への影響が出ているようだ。近畿日本ツーリスト(KNT)では、「中部/ドバイ線が定着してきていた。ドバイだけでなくトルコやエジプト、ローマやパリなどのツアー設定もあり、打撃は大きい」とし、既に販売済みの商品については関空線への振替や日程の変更などで対応。運休後の4月以降の商品は「パンフレットも発送済みだったが販売を中止する」という。ジェイティービー(JTB)でも同様に、「販売分は日にちの振替で対応」しており、4月以降は、「商品企画の段階で運休の連絡があり影響はなかった」という。また、「中部よりも関空の方が需要が高かった」とコメントしている。

 このほか、中部圏の旅行会社では「レジャー需要が多く、2、3月分は現在中部から関空へ振り替えているところ」という。4月以降は航空会社を変更してツアーを造成する予定で、「他社でも振替が発生すれば座席が取れないことも予想され、料金が合わない場合もある。その際には造成を中止して方面を変えてやっていく」と話す。関空線の利用に関しては「これまでの実績がないため考えていない」とした。

 なお、昨年12月に開催された日本とアラブ首長国連邦との航空当局間協議では、2010年に予定される成田空港の第2滑走路の北伸完了後、ドバイ/成田間の就航が可能となった。EKは10年以上成田への乗り入れを希望してきた経緯もあり、2010年の成田就航が想定されている。


▽関連記事
日本/アラブ間の航空協議、エミレーツ、エティハドの成田乗り入れが事実上決まる(2008/12/18)

エミレーツ航空、中間決算で88%減益も純利益74.8億円−営業収益は31%増(2008/11/19)

エミレーツ航空、東京就航に自信、早期実現の希望をアピール(2008/09/22)