求人情報

JTB、オンライン販売専門サイトを開設−新たな顧客層開拓、初年度50億円めざす

  • 2009年1月7日
 i.JTBは1月7日、新しい海外旅行のオンライン予約専門サイト「トルノス」を開設した。ビジネス層や、自分で旅程を決定したい旅慣れた客層がターゲットで、「予約から決済までインターネットで完結する層」(JTB広報室)を想定。機能は(1)海外航空券予約、(2)海外ホテル予約、(3)ダイナミックパッケージ、(4)レンタカー予約、(5)ポイントサービス、(6)日程表を友人と共有する機能にしぼった。既存の「JTBホームページ」のようなパッケージツアーの販売や旅行相談、店舗への取次ぎは実施しない。2009年度の1年間で50億円の取り扱いをめざす。

 取り扱う商品は、航空券の場合、全世界の航空会社の格安航空券とディスカウントビジネスクラス、ノーマル・ペックス運賃。検索と即時予約が出発の48時間前まで可能。座席位置のリクエストや変更・追加もオンラインで受け付ける。海外ホテルは、全世界の4500都市の8万軒以上を取り扱い、日本での支払いと現地払いが選択可能。自社の在庫やGDSとの接続などによる複数の仕入方法を併用し、柔軟な価格設定を実現している。また、ダイナミックパッケージでは、航空券とホテルを組み合わせることで単体よりも安価な料金を提供する。レンタカーは世界の15社と契約し、ポイントサービスではJTBトラベルポイントのほか、ヤマダ電機などのポイントサービスに交換可能な「トルノスポイント」を付与する。

 また、トルノスで予約・決済した海外航空券は、取扱手数料を無料に設定。これは、JTB店舗での手数料収受は、予約と発券のサービスに対するものであり、利用者が予約操作をするサイト経由は運営経費が削減できるため。同じ考えから、既存の「JTBホームページ」などでもオンラインで決済まで完了した利用者には手数料を設定しない。

 なお、JTB代表取締役社長の田川博己氏は、かねてからインターネットを成長分野に定めており、本誌取材に対しても「現在は取扱額の18%がネット経由だが、30%までは伸びる」と説明。2009年3月期中間決算でもインターネットの販売チャネルは前年比10.6%増と好調だ。ただし、同じく成長分野の「地域交流」と「グローバル化」と比較すると、「遅れてしまっている」(田川氏)状態で、今回のトルノス開設により、JTBブランドに価値を見出さない層など新たな顧客を開拓し、伸びにつなげたい考えだ。


▽海外オンライン予約専門サイト「トルノス」
http://www.tornos.jp


※訂正案内 (編集部 1月7日 13時00分)
訂正箇所:第一段落4文目
前 既存の「JTBホームページ」や「るるぶトラベル」のような
 ↓
後 既存の「JTBホームページ」のような