新入国審査から1年、審査待ち時間は減少傾向、不法残留発生の低減にも効果

  • 2008年12月17日
 法務省入国管理局は2007年11月20日から開始した、指紋など個人識別情報を活用した出入国審査が1年経ったことから、実施状況を取りまとめた。これによると、回数を重ねるごとに出入国審査の平均最長待ち時間は減少傾向にあるという。例えば、導入開始から今年8月末いっぱいまでの平均最長待ち時間は、成田空港第1ビルが29分、第2ビルが35分であったが、10月の単月実績では、第1ビル、第2ビルのそれぞれ21分となっている。また、中部空港は28分から25分、関西空港の北側は40分から33分、関西空港の南側は35分から30分に短縮した。ただし、導入前と比較すると、2007年8月のピーク時期でも成田空港の第1ビルが26分、第2ビルが27分、中部は23分、関空北側が35分、南側が28分であった。

 なお、個人識別情報を活用した入国管理により、入国を認められなかった人数は846人。期間中の外国人入国者数は前年比3.6%増の936万5000人であり、入国管理局では不法残留者の新規発生数として約35パーセント減少したとし、相当の効果があったとしている。