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10月の日本人出国者数、9.5%減の134.3万人、インバウンドも続減−JNTO調査

  • 2008年11月26日
 日本政府観光局(JNTO)によると、2008年10月の日本人出国者数は前年比9.5%減の134万3000人で、18ヶ月連続の前年割れとなった。 JNTOは、景気後退などによる消費マインドの冷え込み、燃油サーチャージ高騰による経費負担増などが要因と分析。ただし、円高傾向で割安感が出たことから、韓国など一部の近距離デスティネーションでは、旅行需要が増加していると指摘している。

 一方、訪日外客数は5.9%減の73万9000人で、3ヶ月連続の前年割れ。香港やタイ、シンガポール、フランスからの訪日客は10月としては過去最高を記録したが、韓国、台湾、中国、オーストラリア、アメリカ、カナダ、イギリス、ドイツからの訪日客は減少した。ただし、JNTOでは、「経済危機は永遠に続くものではなく、これまでインバウンド市場が最も長く前年割れを続けたアジア通貨危機の際、12ヶ月間を過ぎてからは急激に回復した」ことから、「旅行の欲求はなくなるものではなく、中長期的には成長基調を取り戻す」と足元の状況だけでなく、中長期的な成長性への視野を強く意識した予測を示している。