東海地方の夏休み旅行動向は海外7%減−意向は全国平均を上回る−JTB中部

  • 2008年7月15日
 JTB中部は、グループ店舗の受注状況や予約状況をもとに東海地方の夏の旅行動向をまとめた。これによると、1泊以上の旅行に「行く」または「たぶん行く」と回答した人は、全国平均の33.8%よりも3.4ポイント高い37.6%と全国平均を上回った。一方で、旅行支出に対しては「増やしたい」と回答した人は前年比0.8ポイント減の18.8%、「減らしたい」は15.9ポイント増の38.4%にのぼった。旅行意向は高いものの、燃油費の高騰や物価の上昇により支出に対する意識が厳しくなっている。

 海外旅行では全国並みの約7.0%減との見込み。渡航先は燃油サーチャージが比較的安価で子供向けの体験ツアーが豊富なグアムとサイパン、チャーター便利用が運航しており根強い人気を誇るハワイ、高額ではあるがスイスや北欧などヨーロッパ方面が人気だが、いずれも前年を下回っている。前年を上回ったのは、香港・マカオ(9.5%増)、インドネシア(4.0%増)、韓国(8.0%増)。中国はオリンピックを開催するも、35.0%減と昨年を大幅に下回る見込みだ。全体的には近くて安いアジアに集中するが、こだわりを持つ高齢者には高額商品も人気がある。

 出発のピークは8月9日と13日だが、間際予約の傾向も見られ、8月中旬以降の需要が見込まれている。JTBでは7月に、8月の需要喚起を目的にハワイ、グアム、サイパン、シンガポール、香港で価格を抑えた新商品「今からでも間に合う夏海外旅行」の販売を開始した。

 国内旅行は0.7%減と平年並みで、25周年を迎え、新ホテルを開業した東京ディズニーランド、北海道、沖縄のほか、東海北陸自動車道の全線開通により北陸や岐阜に人気が集まっている。出発のピークは7月19日、8月10日、13日で分散化の傾向が見られた。