GTO、夏の売上10%増見込む、燃油高騰下でも成長市場あり、一人旅需要強く

  • 2008年7月16日
 グローバルトラベルオンライン(GTO)によると、同社の今年の夏休み期間(7月19日〜8月31日)の売上が10%増となる見込みだ。今年は燃油サーチャージ高騰の影響で、JTBによる「夏休みの旅行動向」では、海外旅行の消費額は3.8%減の5400億円、海外旅行人数は7.0%減になる見通しが発表されているが、GTOでは、影響のある方面があるものの取扱が少ない方面で集客が増え、通常のパッケージツアーとダイナミックパッケージでは、販売傾向が異なるようだ。

 好調な方面はソウル。アジアはもともと強く、ソウル、台北、香港で全取扱の40%を占めているが、さらに今年はソウルの勢いが良いという。これは、一般メディアでソウルが他の都市よりも燃油サーチャージが安いことが紹介された影響だと考えている。また、グアムやハワイは減少したが、これまで取扱が少なかったプーケットやコタキナバルなどのアジアリゾートが増加しており、これも燃油サーチャージが安い方面にシフトしていると見ている。

 一方、北米やヨーロッパなど長距離方面は減少。ただし、長距離のヨーロッパでも、ヘルシンキは伸びているという。これは北欧デザインで人気の都市で、客層は20代、30代の1人旅の女性が多い。このほかの方面を含め、1人の申込者が前年よりも10%増加しており、取扱数に占める割合は昨年の20%から30%に拡大したという。これについてGTOでは、1人でも海外旅行をしたい人の需要は堅いうえ、パッケージツアーで必要になる1人利用追加代金がダイナミックパッケージは不要というメリットがあることも、集客につながった要素と捉えている。GTOでは好調の方面や客層について、燃油サーチャージが高騰する状況下でも成長する市場があるとし、今夏の動向を今後の販売に活かしていく考えだ。


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