JATA石山氏、新IT運賃に「航空会社の理解と旅行会社の努力を」−後任は副室長の田端氏

  • 2008年6月9日
 日本旅行業協会(JATA)燃油サーチャージ問題対策(FSC)チームリーダーの石山醇氏は、5月に航空会社に提出した要望書に含めた新IT運賃について「どの航空会社もある程度理解してくれたが、リスクを懸念して慎重になっているようだ」と現状を語った。しかし、「重要なのは、燃油サーチャージの『高額な点』と『(消費者に)分かりにくい点』を分けて考えること」とし、「(燃油費高騰による)航空会社のコスト増加を理解していないわけではない。ただ、消費者にとってより分かりやすい商品を提供できるよう、旅行会社と航空会社が協力して取り組むべき」と言及。旅行会社の仕入れ交渉の「一層の努力」と、航空会社の「一層の理解」を求めた。

 また、一部の航空会社が幼児への燃油サーチャージを廃止したことについては、「(航空会社で対応が分かれていても)今後、競争原理で市場が決めていくのでは」と、廃止に向かうとの予測だ。

 なお、石山氏は6月13日のJATA総会後にFSCチームリーダーを退任し、後任にはVWC2000万人推進室副室長の田端俊文氏が就く予定だ。石山氏は、「私の退任後もチームの活動は続いていく」とコメント。新IT運賃のほか、燃油サーチャージ額目安のパンフレットへの表示の推進など、引き続き取り組んでいくことを強調した。


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