「続けることが責任」、USH社長ラリー・カーツウエィル氏−火事に関して説明

  • 2008年6月5日
(ラスベガス発 宮田麻未) ユニバーサル・スタジオ・ハリウッド(USH)は6月1日の火事に関し、パウワウにて被害の状況、今後の対応を説明した。ユニバーサル・スタジオ社長兼COOのラリー・カーツウエィル氏は、「火事は14時間燃え続け、約500人のLAの消防士が消火にあたり、最終的に3.5エーカー(約1万5000平方メートル)が被害にあった。しかし、この広さはUSHの全面積の1%に過ぎない。(出火時間が現地時間の6月1日午前4時45分頃のため)観光客への影響は全くなかった。報道では、あたかも全部が燃え落ちてしまったような印象を与えるものもあり、困惑した」と語り、被害の影響は少ないと強調した。

 今回の火災では、映画の撮影に使われた「ニューヨークの街角」のセット、キングコングのアトラクションなどが含まれている。カーツウェル氏によれば、USHの親会社であるNBCユニバーサル社は、すでに、「ニューヨークの街角」のセットの再建を決定しており、キングコングに替わるアトラクションについては、「来年のパウワウの時期までに再建、または新設の詳細をお知らせできると思う」と述べた。

 火事に関連し休園したのは6月1日のみ。翌日の6月2日は全ての営業を再開し、最も人気のある「スタジオ・ツアー」も催行した。これについてカーツウェル氏は、「このスタジオ・ツアーは、実際に撮影などが行われている場所を巡るもので、撮影の進行状況によって毎日変わる。被害を受けた場所を避けてツアーをするのも特別な変化ではない」とし、「the show must go on(幕を下ろすな/続けることが責任だ)」と語った。

 なお、今回の火事のニュースが伝えられたことで、世界中から相次いで励ましや問い合わせがあったという。カーツウェル氏は「USHへの皆さんの関心の高さに気づかされ、感動した」と述べ、会見を締めくくった。


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