マリアナ政観、成田発の座席量増加を中期的目標に設定、閑散期対策を促進

この方針に向け、現状と今後の戦略をMVA日本事務所マネージングディレクターの早瀬陽一氏が説明した。特に成田便に関しては機材がボーイング747からエアバス330に変更になったため供給量が減少し、08年の1月から3月の座席数は対前年同期比で約40%減。「全体の数値に影響しており、楽観視できる状況ではない」との認識だ。

▽大阪復便後の商品は5000円から1万円増額、安売りイメージ解消
大阪発の市場はNWの復便により、月間で約5500席、年間約6万5000席以上増加。NWの大阪便撤退後には対前年比で20%減から40%減で推移していた訪問者数は、復便後の2008年1月には6%減、2月には4%減と減少幅が縮小している。日本/サイパン間では約38%増の増加となった。
さらに、供給量以外にも変化した点がある。NWの大阪便は大阪が午前発、サイパンが午後発と、競合他社よりスケジュールが良いため、以前より高額の設定となったのだ。そのため、パッケージツアーの5000円から1万円ほど値上がりしたが、好調に推移しているという。当初、旅行会社からは「(グアムより)高いと売れないのでは」との意見もあったが、実際には「この値段でも購入する消費者がいることが分かった」との反響で、「一度撤退したことで、安売りのイメージが解消できた」とする。ただし、好調でも満席の状況ではなく、今後も搭乗率のさらなる向上が課題となるようだ。