ホテルオークラ、5月1日付けで新社長に荻田氏−今後は拡大路線に注力

  • 2008年4月11日
 ホテルオークラは4月10日に開催した臨時取締役会において、5月1日付けで新たな代表取締役社長として現・筑波学園ホテル総支配人の荻田敏宏氏を任命した。これにより、現代表取締役社長の松井幹雄氏がこれまでが空席の代表取締役会長に就任する。(写真左:松井氏、右:荻田氏)

 松井氏は1999年に社長に就任、それまでの財務の建て直しに成功し、事業拡大へ着手しており、昨年は台湾に2軒、マカオに1軒を開業するなど手腕を発揮した。ただし、松井氏は新社長就任の理由として、「グループを変える拡大局面にあたり、(自身も)70歳になったことから若い力が必要」と述べ、企画、財務における管理能力、さらに先見性や洞察力がある荻田氏を指名したという。

 荻田氏は、「今後も事業拡大を行い、グループの成長と財務、経営面の安定を図る」という。また、競争が激化するホテル業界における課題として、「中規模のオークラが有力な国際ホテルチェーンとして展開すること」をあげる。さらに、「グループのネットワークを維持しながら進める拡大路線は人材育成が重要。人材開発に今後、力を入れる」とした。このほか、「競争力をつけ、生産性を向上していくことも必要」と述べ、新プロジェクトの対応を含めた事業拡大、ホテルオークラのブランドイメージを維持しつつ人材育成を行う。

 なお、ホテルオークラは今後10年間で50ホテルの展開を目標に掲げ、「国内で25軒から30軒、海外で20軒から25軒を目安としてできるだけ早く進めたい」(荻田氏)考え。海外ホテル展開について荻田氏は、「アジアを中心に進めるが、ニューヨークやロンドン、パリなども視野に入れている」としている。


※荻田氏の名前を誤って掲載しておりました。訂正し、お詫び申しあげます。(編集部 午前10時38分)
※本文中の一部数値が誤っておりました。訂正し、お詫び申し上げます。(編集部 9月4日16時00分)