中部、施策を着実継続で利用拡大へ−大韓航空のLCC就航可能性も

  • 2007年12月3日
 中部国際空港は11月30日、東京で「セントレア・ビジネス・ミーティング」を開催、代表取締役社長の稲葉良■(いなば・よしみ)氏が今後の営業戦略を説明した。航空旅客事業については、基本的に従来から展開してきた施策を着実に成果に結びつけ、利用の拡大へとつなげる。

 コアマーケットでは、地元空港利用促進活動「フライ・セントレア・キャンペーン」の継続と強化、地元テレビ局とタイアップした海外旅行需要喚起プロジェクトの拡大などを予定。20万人とも言われる周辺地域在住の在日ブラジル人の需要開拓もねらう。またキャッチメントエリアの拡大としては、国内他地域からの乗継需要や、インバウンド需要の取り込みのほか、工事が進む「東海北陸自動車道」の開通をにらみ、北陸からのバスチャーター費用をサポートするなど営業活動を強化する。

 就航路線の充実については、かねて言及してきた格安航空会社(LCC)への働きかけも継続しており、大韓航空(KE)の格安航空会社も誘致する方針。中部国際空港東京事務所調査役の岩本富久男氏によると、就航の可能性は高いという。また例えば欧米線ではトップセールスも実施しており、今後も、1日5便就航する成田線の旅客のほとんどが欧米線に乗り継いでいることなど、需要を訴えていく。ボーイングB787型機の就航も、「新しいビジネスチャンスとして大いに期待している」といい、新規路線設定に向け取組みを強化しているところだ。

※■はへんが「目」、つくりが「見」


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