水陸両用バスが冬柴大臣を表敬訪問−夏は鬼怒川で運行へ

  • 2007年7月6日
 水陸両用バスが今年6月から営業運行が許可され、大阪での運行が開始されているが、今夏、水陸両用バスが関東地方にも上陸する。これは平成23年に完成する湯西川ダムの活性化を目指し、その前段として川治ダムにおいて運行実験を行うもの。これに先立ち7月6日、水陸両用バスが国土交通省を訪れ、大臣を表敬した。(右、下写真)

 川治ダムでの運行実験では、道の駅湯西川から出発し、川治ダム湖でクルーズし、道の駅に戻るもの。ツアーの所要時間は90分で、料金は大人2500円、子供2000円、幼児500円。なお、湯西川温泉の宿泊者は割引が適用され、大人2000円、子供1500円となる。

 現在、鬼怒川上流の観光活性化を目指し、水源を活用した取組みが進められている。昨年8月に日光市長を会長として鬼怒川流域ダム観光活性化会議を設置し、昨年は3週間で約1000人の体験乗車会を実施し、アンケートで観光素材となることを確認しており、今年は有料ツアーで事業化に向けた採算性、観光活性化への貢献度、組織や体制について検討していくという。なお、実験期間中には約9万人が湯西川温泉の宿泊客数と想定しており、バスは総座席数で約1万3000席の販売となる。

 運航期間は7月1日から11月10日まで1日4運行の計画だが、7月24日から8月末の夏休み期間中は、需要に応じて1日6便を予定しているという。関係者によると、水陸両用バスは諏訪や熱海、山梨など多くの地域から引き合いが来ているという。

 なお、近畿日本ツーリスト(KNT)はこの水陸両用ツアーを組み込んだメイト商品を設定した。また、メイト宿泊プランで湯西川温泉の宿泊施設を利用した場合、オプションとしても利用が可能となる。KNTではこのプラン設定で、「湯西川温泉の販売増につなげたい」としている。

(下写真、表敬した栃木県日光市長、湯西川ダム観光活性化実験実行委員会会長の斉藤文夫氏、湯西川温泉女将たちと冬柴国土交通相)