スターアライアンス、設立10周年で改めてアライアンスの意義を確認

  • 2007年6月1日
 スターアライアンスCEOのヤーン・アルブレヒト氏は5月31日、全日空代表取締役社長の山元峯生氏と共同記者会見で、スターアライアンスの今後10年の戦略について語った。アルブレヒト氏は今後のキーワードとして、「競争、技術、環境」の3分野をあげ、スターアライアンス加盟各社が積極的に取組みをする分野との考えを示した。このうち、特に「競争」については、航空業界の再編に触れながら、「例えばアメリカ、ヨーロッパ、その先にはアジアというように、今後10年は地域スケールで(再編成)が起こる」との見通しを示し、アライアンスのメリットも強調。アライアンスの目的は1社で出来ないことを達成することであり、各社がそれぞれに顧客獲得を目指すと同時に、共同の取組みとして「アライアンスはM&Aをせずに、メリットをもたらす」とも言及し、アライアンスの協力で顧客サービスの共有化など、連携が深まっていくという考えを示した。

 技術分野では、メーカー、空港など、技術革新が航空産業に大きく影響をもたらしていると説明。特にITの進展は「スターアライアンスの能力をエンドレスにアップグレードできる」と述べる。スターアライアンスでは独自にGDSに変わるGNE構想などを打ち出していることから、幅広い観点から重要な分野であることを強調した。

 また、「航空会社が投資の利益を回収できるかの可否が分からない中、政府は地上または航路におけるインフラを効率化、近代化するなどの課題には手をつけず、増税、各種料金の値上げを行っている」と改善点を指摘。「世界の航空政策に明るい兆しもみられるが、真の意味でグローバルな航空会社間の競争は依然として途絶えている」として、オープン、かつ公正なマーケット環境の造成という枠組み作りを各国政府に引き続き要請していく姿勢を示した。

 そのほか、課題として航空保安、セキュリティ管理が厳しくなっていることを説明。これら環境が改善することにポジティブな姿勢をみせる一方、航空会社に対して各種条件が課せられることで生じるコストの打開策を検討しなければならないことを指摘した。

 全日空代表取締役社長の山元峯生氏は、スターアライアンス創立10周年を迎えこの10年を振り返り、スターアライアンス加盟によるイールド管理システムの向上、空港利便の拡大、コードシェア運航の協力拡大など、加盟による全日空(NH)への効果は年間150億円ほどと見積もっていると説明した。