ジェットスター、自社ブランド展開で旅行会社設立、ダイナミックPKG展開へ

日本での販路はジェットスターホリデーズ含むJQの直接販売が約10%、旅行会社経由が90%と考える。自社ブランド販売展開は日本市場でのネット利用が高まることを睨み、旅行会社への流通と合わせて拡販を狙う。ただし、ジェットスターホリデーズでは、就航を予定している名古屋に人員を置く計画はないとしている。
なお、ダイナミックパッケージについては、オーストラリア国内で既にホテル、レンタカーなどの組み合わせ商品の展開をしている。日本向けは既存の仕入れ網を利用し、システムを日本仕様に変更する予定で、4月中旬に開始する旅行業と同時期にオープンはしないものの、近々にも展開する。

また、片岡氏は、既にダイナミックパッケージを展開する企業に対して「JQ側で多少のシステム変更をするぐらいであれば、積極的にダイナミックパッケージを展開してほしい」と語っており、GDSを経由せずに、旅行会社のシステムからJQのホストシステムに直接接続することにも歓迎の意を示しており、予約を増やしていきたい考えを示す。また、流通経路については現在は関連会社を含め14社だが、「JQサイトの日本語化を進めているところ。4月には全ての(IATA)エージェントに対して案内ができる」とも語っており、流通網の拡充を図りたい考えだ。
この価格面では初便などでは燃料費などを除く運賃を2万円として販売するなど話題を振りまいたが、「低運賃でプライスリーダーになっていきたい」(ジョイス氏)と語るものの、エコノミークラスで6万円、ビジネスクラスに相当するスタークラスで18万3000円からとして、市場に提供する平均価格は安いものの一定の利益を確保する価格を維持しており、今後開設する自社ブランド商品の展開などを利用した話題性の高い価格を市場にアピールするなど、話題に合わせて訴求力の高い価格を市場に投入する戦略を考えているようだ。
▽今後の日本市場での路線展開
また、ジョイスCEOは特に経営面で「黒字である」と強調し、国際線でも十分に実績を上げているとして日本市場で今後、消費者の要望に応えていくことができることをアピールした。また、8月には名古屋/ケアンズ線、9月には関西/ケアンズ線を就航する予定。これにより、カンタス航空(QF)の就航と比べ供給が増えることから、日本市場への対応を重視していることを示した。また、路線拡大については前向きな姿勢を示しているものの、2008年にカンタス・グループで導入するボーイングB787型機の導入に伴いJQに12機を導入してからとなるが、季節波動が大きいものの札幌線などにも興味を示した。
また、東京市場について、カンタスとのすみわけを強調。「羽田/関西/海外」というルートが関東圏でもプロモーションされているが、こうした乗り継ぎについては「積極的にPRすることは無い」、という方針。JQとして東京地区への乗り入れについては興味を示しているものの、「カンタス航空の東京路線が良いと聞いている。乗り入れには成田のスロット問題もあり、QFが何らかの判断をしなければ」(ジョイスCEO)とも答えており、現時点での乗り入れ、営業活動については否定的な考えを示した。