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全日空、通期業績予想を上方修正−燃油費増加も需要好調

  • 2007年2月1日
 全日空(NH)の第3四半期決算は営業利益が前年比2.0%増の917億円、経常利益3.4%減の727億円、四半期純利益が42.5%増の426億円となった。営業収益は9.3%増の1兆1345億円。第3四半期の業績を受け、原油価格の増加がマイナス要因となるものの、旅客収入の増加を見込んでおり通期業績予想を上方修正する。営業収入は昨年10月末の予想から300億円増の1兆4800億円、営業利益は130億円増の890億円、経常利益は115億円増の590億円、当期純利益は10億円増の280億円とする。第4四半期単独では「営業損益は僅かながらマイナス」というものの、季節波動によるところが大きく、個人需要が引き続き堅調に推移すると予測している。

 航空事業のうち国内線の売上高は前年比6.1%増の5565億円、旅客数は2.0%増の3541万3000人、利用率は65.6%。売上高の前年比では319億円の増加となるが、このうち約220億円が運賃値上げの効果としており、そのほかスーパーシートプレミアムの増席で約40億円、旅割の設定による需要喚起で45億円、スカイネットアジア航空とのコードシェアにより55億円程度の増収と分析。ただし、愛・地球博の反動として約50億円強のマイナス要因と相殺されるという。国際線では売上高は21.2%増の2097億円、旅客数は10.9%増の338万8000人、利用率は76.7%。欧州や中国へのビジネス需要が堅調に推移しているほか、復便した成田/シカゴ線については6割超の利用率を確保しており、順調という。

 なお、燃油費は通期で1930億円程度で、前年から約600億円の増加しており、販売手数料などの増加も合わせ、座席供給量は国内線で2%増、国際線で3%増として効率的な運用を目指しているという。