[総評]12月のニュース・ランキング、1位コミッション・カット、2・3位に苦情相談

  • 2007年1月10日
[総評] 12月までコミッション・カットに関する話題が注目を集めました。6月ごろから持ち上がった販売手数料率7%から5%への引き下げは、既に大手BTM系旅行会社でも採用されているトランスファーフィー、顧客から手数料の徴収へと移行することを考えさせられます。日本では旅行会社全体が取扱う需要としてはレジャーも多いことから、今後はこうした方面への波及にも視野を向ける必要もあるでしょう。

 12月は苦情・相談から高い関心を集めたものが第2位と第3位のニュースです。禁煙法が各地で施行されたことで、ホテルでもスモーキング・ルームの確保が難しいという話の一方で、喫煙可の部屋を確保するホテルなどは対応に追われるということも・・・。喫煙のマナーは世界的な傾向であると共に、今後も各地に広がりを見せる予感もあります。

 映画セットのツアーについては、ロケが不完全ということが認知されていなかったことによる相談が多く寄せられたようです。プロダクション側もこうした点に配慮し、広く告知するような対応としたところ、集客も好調に動いているようです。実際、韓国・済州島を訪問した際には多くのツアー客の方に出会い、人気の一端に触れましたが、対応一つで流れが変わるという実感を持ちました。


▽トラベルビジョン・記事ランキング(12月分)

第1位:コミッション・カットはあくまでシグナルの一つ、業界は転換を、元JLの戸崎氏(12.01)
第2位:禁煙ルーム確約プランでクレーム−各地の禁煙法の施行にも配慮を(12.12)
第3位:映画セットの見学ツアー、「セット不完全」とクレームも対応で集客増(12.07)
第4位:成田、第1・第2と航空各社のラウンジ配置がほぼ決まる(12.04)
第5位:IATA、発券当日VOID処理の6月1日導入を正式告知(12.19)
第6位:プリンスホテル、国内ホテルを3ブランド化、全体のボトムアップ図る(12.14)
第7位:カンタス航空、買収案を受入れ、機材購入などにも期待(12.18)
第8位:JTB、著作権管理のためグループ内にチェック機能の設置を検討(12.14)
第9位:年末年始の旅行動向、海旅史上3位の出国者数を予想、JTB予測(12.08)
第10位:ANAグループ、世界初ボーイングB737-700ER型機を導入(12.26)