ニッコウトラベル、セレナーデII号の投入で21年3月期に20%増の売上高めざす

  • 2006年8月28日
 ニッコウトラベルは既に公表しているヨーロッパでの河クルーズ商品に利用するセレナーデII号の投入について、19年3月期移行の3ヶ年の中期業績予想を公表した。平成19年3月期の連結業績については公表済みのもので変更は無いが、最終年の平成21年3月期の売上高は19年比20.7%増の66億4000万円、営業利益は19年比61.6%増の5億1700万円、経常利益は19年比35.4%増の6億7700万円、純利益は35.6%増の4億円。

 ニッコウは、オランダの船会社ユーロ・クルーズ・ホールディングと業務提携し、建造費総額15億5000万円のうち、ニッコウが約90%の建造資金を貸与。セレナーデII号は、20年3月期(平成19年4月1日〜平成20年3月31日)に29クルーズ、約2600名の集客を計画している。セレナーデI号では春、秋で10クルーズ、約900名の利用が限度としており、I号、II号で合計39クルーズ、約3500名の集客を想定した業績予想となる。
 この投入により、20年3月期の売上高で10億1000万円の効果を想定。連結売上高としては65億1100万円を想定していることから、売上高の15.5%を占め、19年3月期と比べ投入した順増分が、ほぼそのまま上積みされる見込みだ。

 911以降、世界各地で各種の危機が発生し、そのたびに海外旅行の減少、特にシニア層の減少が懸念材料となっているが、同社では、「ヨーロッパについては、減少幅が少なく、回復も早い。需要に対応する形で展開する」として、3ヶ年についてはヨーロッパのバスツアーとクルーズを柱として商品展開する。なお、セレナーデII号を利用する商品は10月から販売を開始、オランダの運河、ライン河、モーゼル河、ドナウ河を予定している。