楽天、トラベル事業は引き続き伸び、人員増で各種オペレーションに対応

  • 2006年8月21日
 楽天は第2四半期の決算を公表、この中でトラベル事業の売上高は前年比53.3%増の24億6800万円、営業利益は64.0%増の9億8900万円となった。トラベル事業は楽天トラベル、および中国における旅行総合サイト「Ctrip.com」が主力事業となる。楽天としてグループのシナジー効果、人員増を図りオペレーションに力を注ぐ中、トラベル事業については楽天市場ユーザーのトラベル利用が昨年6月の12%から、今年5月には20%にまで高まっている。また、人員についても昨年の第2四半期(4月〜6月)の131人から四半期毎に170人、174人、180人、そして今四半期は203人と拡大している。特に、地方での営業所を設立するなど、人員をかけた業容拡大が進んでいる。

 2005年第2四半期と比べ、06年第2四半期は53.3%増、06年第1四半期費でも6.2%増と高需要期の需要獲得は堅調に推移した模様。経常利益については12億200万円となり、05年第2四半期比68.6%増で、経常利益率は40%超を維持している。成長路線は国内宿泊施設との契約施設の順調な増加、および予約泊数は前年第2四半期比で17.8%増の517万9000泊、流通総額でも24.6%増の433.7億円と伸びは続いている。

 今後のトラベル事業では全日空(NH)との提携による国内旅行でのダイナミック・パッケージの提供。これについて三木谷氏は「限定的な商品から、航空券と宿泊をパック料金並で提供できることから、大きく期待している」と引き続き、流通総額、予約件数の増加への見通しを示した。

 なお、いわゆるウェブサイトの双方向型発信が進む「Web2.0」について、楽天トラベルでは宿泊施設のレビューとなるお客様の声は107万件、宿泊施設の評価となるお客様アンケートは97万件、旅行の体験談の旅コミは2万件となり、旅行関係では200万件超となっている。これについて三木谷氏は「宿泊予約については日本一のコンテンツになった」と評価し、今後についても引き続き、消費者からの情報発信を加えたコンテンツを強化する考え。