楽天トラベル、フォーラム開催し宿泊施設に新会社アピール、新インターフェイスも公開

  • 2006年7月25日
 楽天トラベルはこのほど、サマーフォーラムを開催、先ごろ新会社設立を発表した経緯を出席した宿泊施設関係者らに説明、今後の協力を求めた。新会社設立により、これまでの楽天トラベルと国内宿泊施設の関係は、楽天トラベル側からは主に手配旅行から募集型企画旅行へと変化する。具体的には、新会社の楽天ANAトラベルオンラインが、これまでの楽天トラベルと契約する宿泊施設を対象に、募集型企画旅行を前提とした別の契約を締結、楽天トラベルが負う旅程責任をまっとうするため、一定の担保として条件を設定。宿泊施設側には航空座席を一体化したパッケージによる送客増、宿泊施設側でのパッケージ商品での価格コントロールが可能となるメリットを訴える。また、代金の収受についても、これまでの楽天トラベルでは宿泊施設で支払いをしたが、この楽天ANAトラベルオンラインの場合にはサイト上、またはコンビニ決済へと変わる。

 この席上、楽天ANAトラベルオンラインのユーザー画面を一部公開、画面の上部にフライト情報が最安値で昇順、このフライトを選択することで、画面下部にならぶ旅館名と共にパッケージ料金が表示されるものとなる。フライトを変更することで、パッケージ価格が自動的に再計算され、リアルタイム性を打ち出したものとなった。


 楽天トラベルの山田善久社長は新会社について「全日空の子会社でもあり、IIT運賃については、可能性としてよい席が割り当てられる可能性もある」とし、宿泊施設とあわせて競争力のある料金提示が出来る可能性を示唆。また、モバイルについても10月から展開することで、販路を確保する考えも示した。

 また、フォーラムには全日空専務取締役の伊藤信一郎営業推進本部長も登壇。今回の提携の背景について、「個人(予約)の55%が現在はネット経由。売上では2700億円にもぼっており、これからもまだ上がる。個人では70%にまで高まる」との見解も示し、「一度に同じサイトで完結すると良い」などと語り、これまでの楽天/全日空の提携が発展したことを強調した。

 このサマーフォーラムでは楽天の三木谷浩代表取締役会長兼社長も講演、旅行のインターネット取引の比率はまだ低く、今後の伸びる余地は大きいとの考えから、楽天のグループシナジーをはかり、旅行について伸ばしていきたいと語ったという。