CXジンズ支社長、日本市場での理解を強みに高サービス提供体制を継続、福岡線は直行便化を検討へ

  • 2006年7月24日
 キャセイパシフィック航空(CX)日本支社長に就任したジェームズ・ジンズ氏はこのほど、現在の日本路線の動向と、香港ドラゴン航空(KA)、中国国際航空(CA)との協力関係について語った。日本支社長の抱負としては、旅客・貨物の収益の管理、CXの高サービスの維持などとし、これまで営業部長として日本で活動しておりことから、日本市場での理解を強みとして、一段と高いレベルのサービス提供につなげたいと意欲を示している。

 成田空港、関西空港などの発着数、前年比の旅客推移で日本発香港行きが好調に推移。こうした状況もあり、CXの日本路線については、「搭乗率は平均で80%を超える」と順調な集客が進んでいるという。また、今後の夏の予約についても、香港だけでなく、香港以遠のヨーロッパ路線も含み、好調のよう。搭乗率については、日本/中国間のビジネス需要に加え、レジャーでは香港政府観光局との共同の香港逃避行キャンペーンについて、「旅行会社のパッケージ商品利用が昨年から倍増している」状況だ。
 日本5都市就航のうち福岡線についてはインバウンド、アウトバウンドとも順調な集客。福岡線は昨年、就航から40周年を迎え、需要も「強く、今年は2桁の伸び」を見込んでいるという。こうした状況から、「台湾経由の福岡線について直行便化を視野に、福岡発、香港発のそれぞれ需要を見直している」と語り、各社が運休、撤退する中でもCXとしては変わりなく運航する。

 また、先ごろのKAの子会社化、CAとの関係強化について「香港、北京のハブ空港機能が一段と高まる」とした上で、CXとしては「既存のKAの路線との接続が良くなり、旅客利便性の観点から、3つの航空会社が一段と競争力を高める」とした。特に、日本とは珠江デルタ地域への入り口として経済的な香港の役割が高まっているが、「KAを利用し、デルタ地域をはじめ、中国の23都市へのアクセス利便が高まる」と強調し、日系の直行便も就航しているが、これとは異なる長所を打ち出す考え。また、CAとは既に共同の運賃を設定しており、日本発北京経由香港行きをCA、香港発日本着をCXで利用する例もある。こうした共同運賃については、ビジネスでの利用に加え、今後は「レジャーでも期待は高い」として、今後は幅広く三社間での利用を視野に柔軟な旅程を組めるメリットを打ち出す。