iJTB、08年に1400億円を目指す、海外では来年春にダイナミックパッケージ導入へ

  • 2006年7月12日
 JTBグループのi.JTBは2008年までに、総取扱額で2005年実績の726億円から93%増となる1400億円を目指す。この内訳はインターネットでの予約・決済が890億円、インターネットから支店等での決済は340億円、コンビニエンスの取扱は170億円。なお、この目標取扱額はJ@gentをはじめ、ビジネス目的の旅行取扱額を除くレジャー関連の取扱額となることから、総体としては、これよりも大きいものと見られる。i.JTBは単独での投資額等は明らかにしていないが、JTBグループとしてシステム関連の投資は、約100億円程度を2008年まで継続的に投資する方針を明らかにしている。

 i.JTB代表取締役社長の北上真一氏はJTBサイトの特性として、「カウンターや渉外セールスなどの『リアル』とインターネットの組み合わせ」を指摘し、ネットで完結するルックJTBの予約は平均15万円のところ、ネットで仮予約し、店舗で決済する場合は20万円弱に上昇するという。2007年春を目処に、海外旅行のいわゆるダイナミック・パッケージの導入を予定。国内については既に、昨年6月に航空券付き宿泊プラン、今年2月にはJR券付き宿泊プランなどで取り組みを開始している。


 ただ、課題はグループの取り込みで、家族、あるいは4名以上の旅行者のインターネットでの取り込み。個人、2人までの予約については「PCがパーソナルコンピューターというように、個人の領域をなかなか抜け出ない」とグループ予約について、現状は支店と連携することが有力な手立てのよう。
 ただし、急に旅行を決める場合はこれまで、店舗での取り込みが難しい側面もあったが、ネットではこうした場合の導入口として利用することもでき、「現行では支店とぶつかる側面は少ない」とも語る。消費者は「購買シーンにより、異なるチャネルを利用する」と見ており、今後は個人サイトでのアフィリエイトをはじめとするインターネットの特徴を利用する手法も展開する考え。