AF・KL、統合の具体化が日本市場で進む、両社共同の大阪支店を開設
エールフランス航空(AF)、KLMオランダ航空(KL)の統合が日本市場でも具体的な形として現われてきている。AF、KLの大阪支店が8月1日に統合され、このほど業界関係者を集めてオープンハウスが開催された。グローバル規模では大阪支店の統合が9番目の事例となる。
両社の統合に関連して既にAF、KLのフライトを組み合わせたチケット販売は旅行会社を通じて実施しているほか、企業向けにも同様の営業活動を展開。また、6月にはマイレージプログラム「フライング・ブルー」として実施。顧客向けの共同展開に加え、成田国際空港、関西国際空港では既に事務所を昨年9月に統合、ケータリングの共同購買などコスト削減を進めているところだ。
AF・KL共同の大阪支社のお披露目に合わせ、AFアジア太平洋地区事業本部長のジャン=ルイ・パンソン氏、KLアジア太平洋地区マーケティング支配人のカール・スケルマン氏が来日し、現在のAF/KLの統合効果や今後の日本市場での戦略などを語った。両社は「1つの統合会社の下での財務体制、AFとKLという2つのブランドでのオペレーション、3つの主力業種である旅客、カーゴ、整備部門」というコンセプトの下でグローバル規模の統合作業を展開しているところ。パンソン氏はこうした一連の統合作業は「顧客満足度の向上、市場シェアを高めること、統合によるコスト削減」の3点であるとし、従来のAF、KL両社の支社機能を維持するものの、共同で実施することによるシナジー効果の高さを強調する。また、日産・ルノーの連合が成功裏に進んでいることを引き合いに、「日産・ルノーは(車体生産ラインが)バックヤードで統一されているとし、現在のAF/KLも同様の体制にあるとの考えを示した。
また、東京については2006年末までには、支店機能の所在を統合する考えで、条件としては両社の賃貸契約などの問題をクリアすることを挙げた。
▽上期のAF/KLの日本発需要動向は上々、今後の供給増には需要の見極め
現在の日本発の需要は両社ともに堅調という。AFは現在まで上期について、旅客が前年比7%増で推移しており、特にパリ以遠が日本発の60%を占めている。こうした状況はコネクションの改善などが機能しているとの見方だ。
また、KLは4月から6月の需要が強く、7月から9月については良い状況。半期については満足、供給量はやや減少、ロードファクターは5%増から10%増で、特にビジネスクラスが好調に推移。KL利用の日本発旅客の特徴としてはアムステルダム以遠が多いことだが、現在のところ80%から82%が乗継客で、この夏はスイス、東欧、スカンジナビア諸国が好調であった。
今後の供給増については、AFは成田の週20便を週21便としたいものの、スロットの確保について問題があることから、エアバスA380型機を導入する路線として位置づけており、引き続き増強を視野に入れる。また、KLでは関空の週7便を来夏には最新設備を導入するボーイング777型機で統一する。
なお、中部への就航についてAF、KLとも「注視している」としているが、KLの方がより前向きに視野に入れている。特に航空交渉の問題はあるものの、需要、機材、時期などの見極めをする考え。ただし、「愛・地球博後の冬の需要についても冷静に見極めたい」との思惑もある。AFは日本航空(JL)とのコードシェアで100席のブロックを確保しており、現在の所はこの需要の推移に「満足している」状況で、統合の効果を引き上げることに注力したいようだ。
両社の統合に関連して既にAF、KLのフライトを組み合わせたチケット販売は旅行会社を通じて実施しているほか、企業向けにも同様の営業活動を展開。また、6月にはマイレージプログラム「フライング・ブルー」として実施。顧客向けの共同展開に加え、成田国際空港、関西国際空港では既に事務所を昨年9月に統合、ケータリングの共同購買などコスト削減を進めているところだ。
AF・KL共同の大阪支社のお披露目に合わせ、AFアジア太平洋地区事業本部長のジャン=ルイ・パンソン氏、KLアジア太平洋地区マーケティング支配人のカール・スケルマン氏が来日し、現在のAF/KLの統合効果や今後の日本市場での戦略などを語った。両社は「1つの統合会社の下での財務体制、AFとKLという2つのブランドでのオペレーション、3つの主力業種である旅客、カーゴ、整備部門」というコンセプトの下でグローバル規模の統合作業を展開しているところ。パンソン氏はこうした一連の統合作業は「顧客満足度の向上、市場シェアを高めること、統合によるコスト削減」の3点であるとし、従来のAF、KL両社の支社機能を維持するものの、共同で実施することによるシナジー効果の高さを強調する。また、日産・ルノーの連合が成功裏に進んでいることを引き合いに、「日産・ルノーは(車体生産ラインが)バックヤードで統一されているとし、現在のAF/KLも同様の体制にあるとの考えを示した。
また、東京については2006年末までには、支店機能の所在を統合する考えで、条件としては両社の賃貸契約などの問題をクリアすることを挙げた。
▽上期のAF/KLの日本発需要動向は上々、今後の供給増には需要の見極め
現在の日本発の需要は両社ともに堅調という。AFは現在まで上期について、旅客が前年比7%増で推移しており、特にパリ以遠が日本発の60%を占めている。こうした状況はコネクションの改善などが機能しているとの見方だ。
また、KLは4月から6月の需要が強く、7月から9月については良い状況。半期については満足、供給量はやや減少、ロードファクターは5%増から10%増で、特にビジネスクラスが好調に推移。KL利用の日本発旅客の特徴としてはアムステルダム以遠が多いことだが、現在のところ80%から82%が乗継客で、この夏はスイス、東欧、スカンジナビア諸国が好調であった。
今後の供給増については、AFは成田の週20便を週21便としたいものの、スロットの確保について問題があることから、エアバスA380型機を導入する路線として位置づけており、引き続き増強を視野に入れる。また、KLでは関空の週7便を来夏には最新設備を導入するボーイング777型機で統一する。
なお、中部への就航についてAF、KLとも「注視している」としているが、KLの方がより前向きに視野に入れている。特に航空交渉の問題はあるものの、需要、機材、時期などの見極めをする考え。ただし、「愛・地球博後の冬の需要についても冷静に見極めたい」との思惑もある。AFは日本航空(JL)とのコードシェアで100席のブロックを確保しており、現在の所はこの需要の推移に「満足している」状況で、統合の効果を引き上げることに注力したいようだ。