近ツー、復興支援でTATなどと共同でプーケット・モルディブ商品を説明

  • 2005年2月24日
 近畿日本ツーリストはこのほど、タイ国政府観光庁(TAT)、タイ国際航空(TG)、シンガポール航空(SQ)、スリランカ航空(UL)と共催で支店、提携販売店を対象にセミナーを開催した。これは販売を開始した「元気です!!プーケット」、「来て見てモルディブキャンペーン」について説明するもの。近ツー海外旅行部部長の越智良典氏は「棚にこれらのパンフレットを並べることが最大の支援」と述べ、津波発生後に落ち込んだデスティネーションの需要回復への協力を要請した。
 「元気です!!プーケット」はTG、SQの航空会社、およびホテルの協力を得た割安料金を設定しており、特典を多く組み込んだツアーだ。非営利団体ワールド・ビジョンを通して、ツアー料金1人あたり2000円を寄付する。TG利用は、3月末から週4便の直行便運航になることから、往路プーケットへの直行便指定、1名催行可、ペアシート確約の特典を付けた。また、SQ利用の場合は、エレファント・トレッキングとタイ・マッサージの観光を付けるほか、シンガポール立ち寄りプランに市内観光とナイトサファリを含む。そのほか、各ホテルがデイユース、夕食、マッサージなどの特典を設定し、お得感打ち出したツアーのアレンジを施す。販売目標人員500名と設定するが、「今回のツアー展開はあくまで期間限定のもの」と越智氏は語り、「割安料金を継続するのではなく、年間を通じてしっかり販売していく」姿勢を示した。
 モルディブのキャンペーンは、ホリデイ「タヒチ・ニューカレドニア・フィジー・モルディブ」は「スリランカ航空で行くモルディブ」については、3月13日までに申込むとパンフレット記載の料金から2人で10万円を割引く。対象となるツアーは4月2日から21日、および5月7日から6月30日発とする。
 近ツーは津波発生の翌日、プーケット、モルディブ、ランカウイ、ペナンに旅行するお客の安否を確認し、迅速に外務省に報告。これは現地オペレーターであるSMIホリデーの協力を得て実施した。近ツーでは日頃、グループ各社などと実施していた危機管理対策が奏功したと捉えており、越智氏は「安心・安全に加え、ツアーの中身も充実している。お客に自信をもって勧めてほしい」と述べ、津波発生翌日から社員が現地を出向き、ホテルの状況、ツアー動線をチェックするなど調査した上で、今回のツアー販売であることを強調した。

▽ベストシーズンを迎えるプーケット
 プーケットはベストシーズンを迎える。タイ国政府は現在コンベンションなどのMICEマーケットの誘致に取り組んでおり、1000人規模のIT国際会議などが開かれたという。被害を受けたパトンビーチの約6割の店が営業。そのほか、フィンランド航空(AY)がチャーター便を運航、ヨーロッパからの送客が伸び、ビーチの活気が戻ってきているという。TAT、ULを含め、セミナー主催者は「観光産業への依存度が高い両地域へ、旅行者を送客することが何よりもの支援」であるとして販売協力を求めた。