ジェイティービーは1月21日から、ルックJTBの2005年度上期商品を順次発売する。05年度は「ルックJTBで世界の笑顔に会いに行こう」をキャッチフレーズに、04年度の新生「ルックJTB」の商品戦略を踏襲する方針だ。JTBワールドバケーションズ代表取締役社長の伊藤正人氏は、「04年度の集客は03年度比の40％増に迫る125万人以上は確実。02年度比でも2％から3％上回る見込みで、一定の成果をあげた」と04年度の戦略を評価。その上で「市場競争はさらに厳しく、高度化している。ホールセーラーとして勝ち抜くには“内容・品質”と“価格”をそれぞれ重視した2面展開が必要」と方向性を示し、05年度はさらに「わかりやすさ」と「品質」をアピールする商品を追及する方針だ。
　具体的には、旬を追及したツアーを集約した「旬の旅12ヵ月」や、寄港地での観光に専用バスとガイドを用意した「添乗員と行く海外クルーズ」、「地球交響曲“文化・歴史編”」など新商品を導入。カナリア諸島やキルギスなどの新デスティネーションや、個人経営のデザイナーズホテルでの連泊などJTBの仕入れ力を活かした新素材を積極的に組み込み、今までにない新しい旅を提案する。また、3ヶ月サイクルで展開する価格訴求型のパンフレット「とっておき」を導入するほか、「Prestige ヨーロッパ」など商品や方面の特徴に応じて発売日と設定期間を見直すなど、販売に連動した商品・パンフレット体系を確立した。05年度は前年度比8％増の135万人の集客を目指す。

▽方面別に追求テーマを設定

　方面別では05年度から追求するテーマを設定。例えば「新発見！アメリカ大陸」と設定したアメリカ方面は、新しい滞在地・ホテル・街の楽しみ方を提案する。FIT対策として、日本語でのショップやレストラン情報などが検索できるカメラ付き携帯電話のレンタルを開始するほか、ロサンゼルスではサンタモニカへの無料シャトルを運行する。ハワイでは「FITよりFIT新‘OLI‘OLI」として、FITより安心で自由度アップを実現。6月にはカラカウア大通りにセールやイベント情報など現地情報を発信する「OLI‘OLIパイナップルウイング」をオープンさせる。また、方面別目標で最も高い伸び率を設定した中国は「グランドチャイナ」として、品質管理を進めながら拡大。特に現地の旅游局と優先契約を結ぶ九寨溝は力を入れるデスティネーションとしている。方面別の04年度の販売見込みと05年度の目標は以下の通り。
　なお、「燃油サーチャージ」分は旅行代金とは別に設定する。

▽2004年度販売見込み（方面：人数／前年比）
ハワイ：26万4000人／19％増
ミクロネシア：23万5000人／21％増
アメリカ：7万6000人／38％増
ヨーロッパ：13万5000人／13％増
アジア：36万1000人／97％増
オセアニア：10万9000人／3％増
中国：7万人／150％増

▽2005年度販売目標（方面：人数／前年比）
ハワイ：27万1000人／3％増
ミクロネシア：23万9000人／2％増
アメリカ：8万6000人／13％増
ヨーロッパ：15万4000人／14％増
アジア：39万0000人／8％増
オセアニア：12万3000人／13％増
中国：8万7000人／240％増