日系航空、夏休み予約動向は02年比にやや及ばず、中国線が弱含み

  • 2004年7月14日
 JALグループ、ANAグループの日系航空会社の夏休み期間(7月16日〜8月15日)の予約状況によると、国際線は6社合計[日本航空インターナショナル(JL)、日本アジア航空(EG)、JALウェイズ(JL)がJALグループ、全日空(NH)、エアーニッポン(EL)、エアージャパン(NQ)がANAグループ]が84万2439人(発着計)となり、前年比19.1%増、2002年比5.8%減である(注:2003年は7月18日〜8月17日の31日間、2002年は7月20日〜8月18日の30日間)。なお、予約率は2グループ計で72.5%となった。
 JALグループの国際線提供座席数は日本発の合計で前年比20.8%増の91万2325席、総予約数は25.9%増の66万3140人で予約率は72.7%だ。方面別の予約率は米大陸線の96.6%を筆頭に、オセアニア線が94.4%、ホノルル線が92.6%と好調。このほかオリンピック人気の高まりが期待される欧州線は79.9%となっている。また、韓国線が冬ソナ効果や韓流ブームによる若年層の利用を中心として78.4%まで伸ばしている。ただし、中国線は37.5%に留まっている。供給量が大幅に増加していることもあるが、日本発の観光需要がまだ弱含みの側面が残る。
 ANAグループの国際線提供座席数は日本発の合計で前年比11.3%増の24万9586席、総予約数は12.1%増の17万9299人、予約率は71.8%だ。方面別では米州線の予約率94.2%を筆頭に、欧州線が89.1%、リゾート線(ハワイ線、グアム線)が89.0%と順調。その中で中国線の予約は弱く、49.6%を推移する。
 なお、国内線の発着ベースの状況はJALグループが前年比2.6%減の638万8112席、総予約数が2.3%減の432万2431人で予約率が67.7%、ANAグループが3.1%減の635万9014席、総予約数が1.6%増の431万8282席で予約率が67.9%である。国際線の方面別動向は下記の通り。

▽JALグループ
[予約数(人)/前年比/予約率(%)]
ホノルル線/9万5509人/24.5%増/92.6%
米大陸線/7万8661人/8.5%増/96.6%
欧州線/7万8760人/30.6%増/79.9%
東南アジア線/13万3068人/20.0%増/62.6%
オセアニア線/4万1877人/14.3%増/94.4%
グアム・サイパン線/4万4554人/44.3%増/70.1%
韓国線/7万6587人/18.1%増/78.4%
中国線/5万2358人/34.8%増/37.5%

▽ANAグループ
[予約数(人)/前年比/予約率(%)]
米州線/6万3726人/18.0%増/94.2%
欧州線/5万3539人/12.7%増/89.1%
中国線/9万498人/34.6%増/49.6%
アジア線/10万3883人/0.2%減/79.2%
リゾート線/3万5104人/8.9%減/89.0%
国際線計/34万6750人/11.4%増/72.1%