JAL、16年3月期決算で経常赤字、SARSの影響が予想以上に長期化で
JALグループの平成16年3月期(平成15年4月1日〜平成16年3月31日)の連結決算は、売上高が前年比7.3%減の1兆9317億4200万円、営業損益は676億4500万円の赤字、経常損益は719億3800万円の赤字、当期純損益は886億1900万円の赤字であった。16年3月期の配当は株主総会の承認を前提に無配とする。前期は年初からイラク戦争、SARSの影響を予想していたことから、大幅な供給調整を行ったものの、「SARSが予想以上に長期化した」(日本航空システム執行役員・西松遥氏)ことから、国際線で大きく旅客需要が伸び悩み。また、鳥インフルエンザの影響もあり、特に中国、東南アジア、韓国のアジア路線で集客が進まず、国際線旅客収入は前年比17.8%減の5497億6400万円と1187億円の減収となった。なお、国内線は有償旅客数が昨年度から0.1%減の4649万6195人、国内線旅客収入は6.3%増の6688億8800万円となり、客単価が上昇、増収となっている。
旅行商品の販売などを行う旅行企画販売セグメントでは売上高が3819億4800万円、営業損益が39億4600万円の赤字。SARS等の影響により東南アジア、中国をはじめとする海外旅行の減少により、特にジャルパックが影響を受けたという。国内商品を取扱うジャルツアーズでは、海外旅行の振り替えによる沖縄、北海道などが好調に推移した。
なお、平成17年3月期の連結見通しは営業収益で2583億円の増収となる2兆1900億円を予想。このうち国際線の収益は03年比31.8%増、02年比5%増の旅客数を見込み、6950億円。ただし旅客数は00年比で2%減と完全回復には至らない見込み。ゴールデンウィークの国際線は速報ベースで「前年の約2倍で推移している」(西松氏)ものの、鍵となるのは回復が遅れるアジア線で、特に供給量を増強する中国線の動向が焦点となる。
▽国際線
旅客収入/5497億6400万円(17.8%減)
有償旅客数/1174万5032人(19.8%減)
有償旅客キロ/591億5986万1000人キロ(15.4%減)
有効座席キロ/916億4457万席キロ(9.5%減)
有償座席利用率/64.6%(4.4ポイント減)
▽国内線
旅客収入/6688億8800万円(6.3%増)
有償旅客数/4649万6195人(0.1%減)
有償旅客座席キロ/346億8745万2000人キロ(0.4%減)
有効座席キロ/542億616万席キロ(1.7%増)
有償座席利用率/64.0%(1.3ポイント減)
旅行商品の販売などを行う旅行企画販売セグメントでは売上高が3819億4800万円、営業損益が39億4600万円の赤字。SARS等の影響により東南アジア、中国をはじめとする海外旅行の減少により、特にジャルパックが影響を受けたという。国内商品を取扱うジャルツアーズでは、海外旅行の振り替えによる沖縄、北海道などが好調に推移した。
なお、平成17年3月期の連結見通しは営業収益で2583億円の増収となる2兆1900億円を予想。このうち国際線の収益は03年比31.8%増、02年比5%増の旅客数を見込み、6950億円。ただし旅客数は00年比で2%減と完全回復には至らない見込み。ゴールデンウィークの国際線は速報ベースで「前年の約2倍で推移している」(西松氏)ものの、鍵となるのは回復が遅れるアジア線で、特に供給量を増強する中国線の動向が焦点となる。
▽国際線
旅客収入/5497億6400万円(17.8%減)
有償旅客数/1174万5032人(19.8%減)
有償旅客キロ/591億5986万1000人キロ(15.4%減)
有効座席キロ/916億4457万席キロ(9.5%減)
有償座席利用率/64.6%(4.4ポイント減)
▽国内線
旅客収入/6688億8800万円(6.3%増)
有償旅客数/4649万6195人(0.1%減)
有償旅客座席キロ/346億8745万2000人キロ(0.4%減)
有効座席キロ/542億616万席キロ(1.7%増)
有償座席利用率/64.0%(1.3ポイント減)