JAL、新たな旅行スタイルの定着狙い「銀婚旅行ベストカップル」を新設

  • 2004年4月14日
 JALグループは銀婚旅行の促進を目的として、銀婚式を迎える各界の著名人夫婦を表彰する「JAL銀婚旅行ベストカップル」を新設し、広告キャンペーンや割引航空券の設定を通じて新たな旅行スタイルの定着を狙う。2004年のベストカップルには中村雅俊・五十嵐淳子夫妻を選定した。JLは今後、銀婚旅行のイメージリーダーの選出を継続する。
 表彰の席上、日本航空インターナショナル(JL)国際旅客営業部長の山口栄一氏は「ライフスタイルとして、銀婚旅行が社会的に定着するよう他業界と協力していく」と語り、JLがこれまで展開した「卒業旅行」、「新婚旅行」に続く旅行形態として定着する道すじを示した。特に、銀婚旅行の対象としては年齢が50代で、子供が大学生、社会人と独立することから、「父母から夫婦に戻り、2人で生活をするきっかけにも繋がる」(山口氏)。これを受け、シルバー層やミドル層と差別化を図ることで、50代の旅行マーケットの拡大を目指す。また、エグゼクティブクラスの割引航空券やエグゼクティブクラス利用の旅行商品「夫婦で行く記念日旅行」を設定し、具体的な商品の展開で普及につなげる。なお、ジャルパックが上期に銀婚旅行を対象とした商品を設定するデスティネーションはヨーロッパ、オーストラリア、アメリカ、カナダ、ハワイ、アジアの6地域である。

▽銀婚夫婦の銀婚旅行は現実的な予算
 JALグループがインターネットで207組の銀婚式を迎えた夫婦を対象に実施した調査によると、銀婚旅行で訪問したい国は第1位がイタリア、第2位がフランス、第3位がスイス、オーストラリアとなった。また、訪問日数は平均8.8日で一人当たりの予算は32万円。これは結婚1年未満の新婚夫婦と比較するとデスティネーションでは第1位がイタリアと同様であったものの、予算は37.8万円となり、銀婚夫婦が現実的な路線を選択するという結果であった。