ANA・JAL、9~10月の燃油サーチャージ引き下げ 政府補助反映、長距離往復で最大3万円減

  • 2026年8月18日
空港に駐機する旅客機

 ANAとJAL/JTAは、2026年9月1日から10月31日までに発券する日本発国際線の燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ)を引き下げる。中東情勢を踏まえた政府の航空機燃料への緊急的激変緩和措置による補助効果を反映し、本来の算定では「2万1000円基準」に相当するところ、両社とも1段階低い「2万円基準」の水準を適用する。

政府補助で「2万円基準」を適用

 燃油サーチャージは、シンガポールケロシン市況価格を基準に一定期間ごとに見直される。JALによると、2026年6~7月のシンガポールケロシン市況価格の2カ月平均は1バレル132.50米ドル。これに同期間の平均為替レート1米ドル161.63円を乗じた円貨換算額は2万1417円となった。通常であればJALではゾーンP(2万1000円基準)が適用される水準となる。

 ANAでも、6~7月の燃油市況を基に算定した場合は「2万1000円以上2万2000円未満」のテーブルに相当するが、政府補助の効果を踏まえ、特例として「2万円以上2万1000円未満」のテーブルを適用する。

 政府は中東情勢を踏まえた「緊急的激変緩和措置」を2026年3月19日から実施しており、ガソリンや軽油などに加えて航空機燃料も支援対象としている。今回の燃油サーチャージは、燃油市況そのものが2万円基準まで下がったのではなく、補助効果を反映して通常より低い基準を適用する点が特徴となる。

ANAは長距離で片道1万円引き下げ

 ANAの9~10月発券分の燃油サーチャージは、7~8月発券分から全方面で引き下げとなる。北米・欧州などの長距離方面では片道1万円、往復利用では2万円の負担減となる。

ANA 国際線燃油特別付加運賃(1人・1区間・片道)
路線 7~8月発券 9~10月発券 値下げ幅
欧州・北米・中東・アフリカ・オセアニア・中南米 65,000円 55,000円 ▲10,000円
ハワイ・インド・インドネシア 40,400円 35,800円 ▲4,600円
タイ・シンガポール・マレーシア・ミャンマー・カンボジア 33,500円 27,300円 ▲6,200円
ベトナム・フィリピン・グアム・パラオ・モンゴル 22,500円 19,300円 ▲3,200円
中国・マカオ・台湾・香港 15,400円 14,300円 ▲1,100円
韓国・ロシア(ウラジオストク) 7,400円 6,500円 ▲900円

JALは北米・欧州などで往復3万円減

 JAL/JTAも9~10月発券分を引き下げる。北米・欧州・中東・オセアニアでは片道1万5000円の引き下げとなり、単純往復では3万円の負担減となる。

JAL/JTA 国際線燃油特別付加運賃(1人・1区間・片道)
路線 7~8月発券 9~10月発券 値下げ幅
北米・欧州・中東・オセアニア 65,000円 50,000円 ▲15,000円
ハワイ・インドネシア・インド・スリランカ 40,400円 30,900円 ▲9,500円
タイ・マレーシア・シンガポール・ブルネイ・ロシア(ノヴォシビルスク) 35,000円 26,000円 ▲9,000円
グアム・パラオ・フィリピン・ベトナム・ウランバートル・ロシア(イルクーツク) 22,500円 17,500円 ▲5,000円
東アジア(ソウル・釜山・済州・ウランバートル、沖縄=台北・高雄を除く) 16,900円 12,400円 ▲4,500円
ソウル・釜山・済州・極東ロシア、沖縄=台北・高雄 7,400円 5,900円 ▲1,500円

 なお、11月以降の燃油サーチャージについては、両社とも決定次第改めて発表する。