JATA就職フェア2026、昨年の2.4倍の学生506名が参加 旅行業界の就活は早期化・多様化へ
添乗・企画・インバウンドまで、多様なニーズを持つ学生たち
就職フェアの様子。手前は京王観光
会場では熱心な様子でブースを回る学生の姿が見受けられた。最初はJTBや近畿日本ツーリスト、日本旅行、阪急交通社をはじめとした大手や、東武トップツアーズ、京王観光、ジャルパックなど知名度の高い会社に集中していたが、徐々に業務渡航系や専門特化した旅行会社に参加する学生が増えていった。
このうち数名に話を聞いたが、やりたい仕事はさまざま。旅行が好きという男子学生は「添乗に興味がある。お客様と長く接して旅行の魅力を伝えたい」という考えから、郵船トラベルのブースを訪問。「長く一つの旅行にかかわれるのはクルーズ旅行の強み。いずれは企画にもかかわりたい」と話した。2年生の女子学生はJTBを訪問、「自分ならではの旅行企画をしたい」と企画職に興味を示していた。
一方、「ビジネストラベルに興味がある。自治体や大手企業など、すごい会社と関われるのが魅力」という女子学生も。地元が観光地というある3年生の男子学生は地域振興に興味があるといい、「扱える仕事の幅広さから、大手というより中小に興味がある」とコメントした。
Destination Asia Japanのブースでは英語が飛び交っていた
また、旺盛なインバウンド需要を背景にインバウンドに興味があるという学生もおり、留学経験がある2年生の女子学生は「英語を活かし、外国人を相手にした仕事がしたい」とコメント。中国人をはじめ、外国人の学生もちらほら見受けられ、インバウンドを取り扱うDestination Asia Japanなどのブースを訪問していた。
全体的な傾向としてあったのが、自己実現に加えて「福利厚生」「働きやすさ」への興味だ。まずは自分らしさを持って働きたい、という希望のある一方で「最低限の福利厚生は必要」「ワークライフバランスは大切」との意見が多く聞こえてきた。また、女子学生からは「忙しいイメージがあるが、出産後も働き続けられるかが気になる」との意見もあった。
学生とともに参加していた専門学校生の先生によると、「今の学生はワークライフバランスをしっかり見る傾向がある」とのこと。また、コロナ以降は自宅から通いやすい勤務先を探す学生が男女問わずに増えているという。
加えて、就職先としては「大手にこだわるよりも自分に合ったところ」で、説明会やOB・OG訪問であった社員の印象を重視し「この人と働きたい」とエントリー先を決めるケースもあるとのこと。これは、情報に対して受け身の学生が増加傾向にあることに加え、「コロナで卒業旅行や修学旅行に行かなかった学生が、見て分かりやすい会社や職業に興味を持ちやすいからではないか」とのことだ。

