JNTO「2024年国際会議統計」発表、開催1702件で回復続く ICCA統計で世界7位
日本政府観光局(JNTO)が2024年の国際会議統計を公表し、国内開催件数は1702件、参加者総数は124.1万人といずれも前年比1.2倍となった。外国人参加者は15.9万人で、分野別では「科学・技術・自然」「医学」が開催の約7割を占めた。一方で、開催件数の2019年比は58.6%に留まった。
2024年の開催分のうち、規模別では中・大型国際会議が276件で全体の16.2%だが、外国人参加者の約7割に相当する10.9万人がこれらの会議に参加しており、インバウンド消費の観点でも重要度が高いといえる。
分野別では「科学・技術・自然」と「医学」の2分野で開催1240件と全体の約7割を占め、参加者総数は101.4万人で8割超に達した。学術・医療系の開催構成比はコロナ前より回復が早い傾向にあるという。
国際会議の選定基準が異なるものの、参考として示された国際会議協会(ICCA)統計では、2024年の世界開催件数は1万1099件で2019年比76.0%、地域別では欧州が6172件で世界の過半、アジアは2041件で18.4%を占めた。国・地域別では日本は428件で世界7位と前年から順位据え置きながら、前年363件から17.9%増で伸び率は上位10か国中で最大となり、6位フランス(432件)との差を4件に縮めた。アジア・オセアニア域内では日本が1位を維持し、主要5か国・地域(日本、中国、韓国、豪州、台湾)の合計1280件に対し日本のシェアは33.4%だった。
JNTOは今後も世界動向の把握と各地の最新情報発信を通じ、誘致活動を強化するとしており、官民連携での案件形成が一段と重要になる見通しだ。

