海と空でつなぐハワイ、NCL×ハワイアン航空が語る"シームレスな旅"

  • 2025年10月20日
(左から)ハワイアン航空坂口氏、NCL矢島氏

 ノルウェージャンクルーズライン(NCL)は、メディア向けラウンドテーブル「新しいハワイ体験:Fly & Cruiseの魅力」を開催した。ハワイで唯一通年運航する客船「プライド・オブ・アメリカ」によるハワイ4島周遊クルーズをテーマに、ハワイアン航空とともに"空と海でつなぐハワイ旅行"の新たな魅力を紹介した。

 NCL日本地域代表の矢島隆彦氏によると、2019年には約35万人がクルーズを利用し、そのうち外航クルーズは23万8000人だったという。コロナ禍を経て、2024年は22万4000人と回復傾向にあり、観光人口に対する割合は0.03%と欧米に比べて依然低い水準にとどまるものの、国土交通省の予測では2030年に100万人に達する見通しだとしている。

 その上で矢島氏は、クルーズ旅行が"高額・長期"という固定観念にとらわれている点を指摘し、「1週間の手軽な海外クルーズも多く、一度に複数都市を移動できる利便性をもっと知っていただきたい」と述べた。

 続いて同氏は、NCLのブランド特徴として「世界からの支持」「エンターテインメント」「フリースタイルクルージング」の3点を紹介。ドレスコードを設けず、多様な文化や個性を尊重するスタイルを強調。「お客様のファッションセンスを尊重し、カジュアルでもドレスアップでも自由。予約に縛られず、その日の気分で20を超えるレストラン・バーから選べるのも魅力」と説明した。

 メインテーマとなったハワイクルーズ「プライド・オブ・アメリカ」は、ホノルルを起点にマウイ島・ハワイ島(ヒロ、コナ)・カウアイ島を巡る7泊8日の航程で、米国政府からハワイ4島の周遊を許可されている唯一の客船だ。

 同クルーズはホノルル発着で年間52週運航しており、毎週土曜日に出航する。「ハワイの各島はそれぞれ異なる個性を持っている。船上で食事やショーを楽しんでいる間に次の島へ移動し、朝になれば新しい島の絶景が広がる。コロナ後は物価高でハワイが"高い"と感じる方も多いですが、NCLのクルーズでは食事やエンターテインメントが料金に含まれ、チップも気にせず楽しめる」と魅力を発信した。

 続いて登壇したハワイアン航空日本支社長の坂口暢氏は、同社について「音や香り、光、食事など機内からハワイを感じられるのが特徴。スターリンクの高速Wi-Fiも全クラスで無料提供し、まるで自宅にいるようなネット環境で過ごせる」と紹介。

 11月に福岡線の運休を予定しているものの、現在同社は羽田、関空、福岡からホノルル線を就航している。

 その後のトークセッションでは、ハワイ州観光局シニアアドバイザーのミツエ・ヴァーレイ氏からビデオメッセージが寄せられ、「一度の旅行で4つの島を巡り、それぞれの文化や人々に出会えるのはクルーズならでは」と述べた。

 トークセッションでは、「乗った時からハワイが始まり、降りた時からクルーズが始まる。クルーズが終わればまたハワイが始まる。シームレスにハワイをつなぐ旅を提案したい」と坂口氏。矢島氏は「機内で過ごす時間も旅行の約6%を占める。乗った瞬間からハワイを感じ、海でその続きを味わう。ハワイアン航空とNCLだからこそ実現できるハワイ満喫の旅を是非ご体験いただきたい」と呼びかけた。

 パートナーシップを結ぶ両者は今後も、ハワイへの送客を共同で推進する構えだ。