訪日客向け「Japan Cultural Passport」販売へ JTBと日本博が全国30施設対象に

  • 2025年7月28日

 JTBと日本芸術文化振興会日本博事務局は、訪日外国人向けに日本文化の魅力を広域で体験できるデジタル周遊券「Japan Cultural Passport」を共同開発し、8月5日より販売を開始する。日本博2.0に関連する全国の美術館や博物館、科学館、庭園など30施設を対象とし、文化体験を通じた地域分散とインバウンドの質的向上を図る。

 販売されるパスは7日間、14日間、21日間の3種類があり、それぞれ3500円、6000円、8000円(税込)。専用ウェブサイト「Webket」を通じて電子チケット形式で販売され、スマートフォンによるQRコード提示で非接触入場が可能となる。対応言語は英語と日本語。

 今回の取り組みは、訪日客の「量から質」への需要変化に対応し、日本文化への深い理解と体験を提供することで、観光の地域偏重や混雑の緩和を図るもの。JTBと日本博事務局は、文化資源の国際発信や分散型観光導線の形成、多言語対応の強化を推進し、文化観光の新たなモデル構築を目指す。

 対象施設には、東京国立博物館や京都国立博物館、金沢21世紀美術館、長崎県美術館など、地域を代表する文化拠点が含まれている。