シンガポール航空、OpenAIと提携 生成AIで顧客対応と業務改革へ
シンガポール航空(SQ)は、米OpenAIと提携し、生成AI技術を活用した先進的なソリューションの共同開発を開始した。OpenAIにとって大手航空会社との初の協業であり、顧客対応や業務効率化を含む航空事業全体のデジタル変革を加速させる。
両社はまず、SQウェブサイト上に設置されているAIバーチャルアシスタントの機能向上に取り組み、より直感的で一貫性のある顧客対応を実現する。
強化されるAIバーチャルアシスタントは、旅行計画から予約、管理まで一貫して対応できる機能を備え、個別の旅行ニーズに基づいた情報提供やサポートが可能となる。これにより、顧客のセルフサービス体験を向上させるとともに、満足度の底上げを図る。
また、従業員向けには、OpenAIのマルチモーダル機能を活用し、迅速な意思決定と生産性の向上を見込む。さらに、運航プロセスにおけるAI活用にも着手し、乗務員のスケジューリングなどの複雑な業務判断を支援。運用制約や規制対応を考慮した最適化を目指し、航空業務全体の効率化と顧客へのスムーズなサービス提供を進める。
SQシニアバイスプレジデントのジョージ・ワン氏は本協業について、AIによる顧客体験と業務の両面での革新を実現し、「当社グループが業界をリードする姿勢を維持して参ります」と語っている。